大坂なおみが見たい!17日開幕の「東レ・パンパシ」チケットがプラチナ化

スポーツ報知

 【ニューヨーク9日=大和田佳世】テニスの全米オープンで4大大会シングルス日本勢初制覇を達成した大坂なおみ(20)=日清食品=の凱旋試合「東レ・パンパシフィック・オープン」(17~23日、東京・立川立飛)のチケットがほぼ完売したことが明らかになった。

 決勝から一夜明け、ニューヨーク市内で恒例の記念撮影会に参加。顔は化粧で整え、白いワンピースを着飾った。この日発表された世界ランクで自己最高の7位に浮上し、初のトップ10入り。若き女王は近日中に帰国する。

 全米女王となった大坂の凱旋試合のチケットは全日程でほぼ完売した。日本で間近に観戦できる貴重な機会とあって、運営側に「いつ大坂選手が出ますか」などの問い合わせが相次ぎ、一時電話がつながりにくい状態に。大会関係者は「4強入りくらいから売り上げが伸びて、土日で一気に売れた」とうれしい悲鳴を上げ、「大坂選手は優勝したいと言っているので、ぜひ(終盤まで)残ってほしい」と期待を寄せた。

 メイン会場は例年、約1万人収容の有明コロシアムだった。現在、20年東京五輪に備えて改修中のため、今年は東京・立川市のアリーナ立川立飛での開催に。収容人数が約3000人と小規模なことも、チケットがプレミア化した一因だ。

 大坂は優勝から一夜明け、睡眠は2時間ほどで日米のテレビ局取材をハシゴした。昼過ぎに大会恒例の優勝者の写真撮影会がニューヨーク・マンハッタンのど真ん中、ロックフェラーセンターで行われた。自由の女神を望める屋上での撮影を予定していたが、雨模様で屋内の展望エリアでの撮影に変更。白いドレス姿にいつもとは違う華やかなメイクで、父・レオナルドさん、母・環さんが見守る中、ティファニー社製のトロフィーを掲げた。疲労の色をにじませながらも笑顔を振りまいた。

 大坂にとって、東京で過ごすのは「ホームに帰るというよりは、めちゃくちゃ楽しい長期休暇に近い」感覚という。女王としての振る舞いを求められる緊張の日々から解放されるには絶好の機会。ただ、以前は原宿や渋谷で買い物を楽しんでいたが、注目度が一気に上がった今後は難しくなるかもしれない。

 世界ランクは20位から一気にトップ10を突破し、7位に浮上。日本女子では1995年11月に伊達公子が記録した4位に次ぐ歴代2位となった。年間獲得ポイント上位8人が出場できるWTAファイナル(10月21日開幕・シンガポール)出場争いも4位。ツアー大会はアジアを中心に数大会を残すのみ。プラチナチケットを入手できた観客の後押しを受け、気持ちも新たに戦っていく。

 ◆東レ・パンパシフィック・オープン 会場は東京・立川市のアリーナ立川立飛。大坂は現状では第4シード以内で1回戦を回避できる可能性が高い。主な出場予定選手は昨年全米優勝のスティーブンス(米国)、ウィンブルドン優勝のケルバー(ドイツ)ら。カテゴリーは4大大会、プレミア・マンダトリー、プレミア5に次ぐプレミア700で、優勝なら470ポイントを獲得。賞金総額は79万9000ドル(約8879万円)。

 ◆主な凱旋フィーバー

 ▼羽生結弦(フィギュアスケート) 18年平昌五輪で男子では66年ぶりの連覇を達成。日本選手団と共に帰国した際には空港で約1000人のファンに出迎えられた。関連グッズは軒並み完売。2か月後に地元・仙台で行われた祝賀パレードには、10万8000人が駆けつけた。

 ▼なでしこジャパン(女子サッカー) 11年のカナダW杯で初優勝。帰国時はファン400人に加え、報道陣が260人も詰めかけた。1か月後には国民栄誉賞を受賞。選手にCM出演オファーが殺到し、年末には「なでしこジャパン」が流行語の年間大賞に選ばれた。

 ▼侍ジャパン(野球) 09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で連覇。帰国時には約1200人ものファンが押し寄せた。特にフィーバーしたのが、決勝戦でV打を放ったイチロー。CM出演するユンケルに問い合わせが殺到した他、保険会社調査の「理想の上司ランキング」でも史上最年少の1位に輝いた。

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