伊藤美誠、中国からのマーク感じます…リレーコラム

スポーツ報知

 今年の上半期は今までにないぐらい、いい期間を長く続けられました。そこは成長だと思いますし、中国人選手と対戦できる機会や勝つことも、昨年より全然増えて(8勝8敗、昨年は3勝10敗)きています。

 世界選手権で(世界ランク2位の)劉詩ブン選手に勝ってから、中国全体でマークされていると感じています。8月のチェコ・オープンでは3回連続で中国人選手と当たりましたが、1回戦で戦った張瑞選手がその次に当たる劉高陽選手の練習相手をして、こういうところが効くよとか選手同士で話していて。試合の時も応援席から結構(アドバイスを)言ってましたね。

 劉選手も3回戦の文佳選手が同じ左だったので、すごいアドバイスはしてました。以前はコーチがワーッて言ってた感じがして、個人戦の試合で中国人選手同士が話しているのはあまり見たことがなかったので、そこは中国の中でも変わってきたのかなと思います。

 コーチや監督からも私に勝ちたいっていう気持ちが伝わってきました。そういうことはこれまでなかったんですけど、今は中国チーム全体で、一人の選手に勝ちにきているなって感じました。うれしさもありますし、勝ったらもっともっと敵が増えるんですけど、一人一人の選手にちゃんと勝っていきたいっていう思いで臨んでいます。

 中国人選手はワールドツアーに毎回たくさん出てきたら、全員(世界ランク)トップ10に入るようなレベルだと思います。前は3人ぐらいしか出ていなかったので、1回戦で当たったら「ワーッ」って感じでしたけど、昨年の10月ぐらいから若い選手もたくさん出てくるようになりました。今は1発目で当たっても当たり前に思って、慣れも出てきています。そこでもトップ10に入れる実力は絶対に必要。そうじゃないと上にいけないと思っています。

 7、8月の4大会が終わって、課題もすごく見つかりました。今は1か月以上試合がない期間なので、少し考えながら練習できています。今年もあと3大会。なるべく上にいけるように取り組んでいきたいです。

 ◆伊藤 美誠(いとう・みま)2000年10月21日、静岡・磐田市生まれ。17歳。元実業団選手だった母・美乃りさんの影響で、2歳から卓球を始める。世界選手権は15年シングルス8強、16年団体銀、17年ダブルス銅メダル。16年リオ五輪団体戦では史上最年少の15歳300日で銅メダルを獲得。18年全日本選手権で史上最年少3冠。18年9月の世界ランクは7位。150センチ、45キロ。

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