強すぎ!大坂なおみ、元世界4位に59分圧勝 凱旋試合フィーバーに「エキサイティングになれた」

スポーツ報知
試合に勝利し、声援に応える大坂なおみ(カメラ・竜田 卓)

◆東レ・パンパシフィック・オープン第3日 ▽シングルス2回戦 大坂なおみ2―0ドミニカ・チブルコバ(19日、東京・アリーナ立川立飛)

 全米オープンで日本勢シングルス4大大会初制覇を成し遂げた世界ランク7位の大坂なおみ(20)=日清食品=が、凱旋試合で貫禄勝ちした。初戦となる2回戦に登場すると、得意のサーブで10本のエースを奪い、14年全豪準優勝の世界30位ドミニカ・チブルコバ(29)=スロバキア=をわずか59分で一蹴。試合後には、全米制覇の報奨金として、日本テニス協会から800万円を贈られた。準々決勝は21日に行われる。

 全米女王・大坂が肩書にふさわしい圧勝劇で凱旋試合を飾った。わずか59分。14年全豪準Vで、最高世界ランクでは4位と自身を上回るチブルコバにブレイクのチャンスを一度も与えずに封じた。北海道・根室から観戦に訪れた祖父・鉄夫さん、祖母・邦子さん(ともに73)らに好試合を見せ、コートインタビューで万雷の拍手で祝われると「ちょっと恥ずかしい」と日本語で照れた。

 自慢のサーブがさえた。190キロ台後半を連発、第1サーブを86%の確率でポイントにつなげ、自身のサービスゲームで与えたのは7ポイントのみ。「サーブが間違いなく効果的だった。少し不利な展開になりそうなところでも救ってくれた」。圧巻は第1セット5―2の第8ゲームでサービスエース4本で最後は3連発。全米で7試合で33本、最多は4回戦の9本だった姿とはまた違ったプレーをみせた。

 歴史的優勝から10日、フィーバーは冷める気配がない。チケットは完売したが、当日券発売に望みをかけた34人が朝から並んだ。会場内は携帯電話で動画、写真撮影の嵐。シャッター音やフラッシュに対し主審が何度か注意を促した。重圧がかかりそうな状況も「あまり緊張は感じなかった。たくさんの方が見に来てくれてむしろエキサイティングな気持ちになれた」と力に変えている。

 試合後に全米優勝の報奨金として日本テニス協会から800万円を授与された。過去に錦織圭(日清食品)が14年全米準優勝で500万円、16年リオ五輪銅メダルで200万円を受け取った合計額を上回った。「原宿に行きたいとか、ジェットコースターに乗りたいなと思っていたけど、東京に来てみたら、そんな時間がないなというのが現実で寂しい。大会が終わったら考えたい」。体調管理でまだ食べていないカツ丼も含め、楽しみは凱旋大会で勝ってから。「(今日は)全体的には80%の出来。自分の上限が分からないので100%だったとは言えない」と限界知らずで突っ走る。

 ◆大坂のこれまで

 ▽8日(現地時間) 全米オープン決勝でセリーナ・ウィリアムズ(米国)を破り日本勢シングルス4大大会初制覇。

 ▽9日(同) 午前中から日米の複数テレビ局に出演。ニューヨーク・マンハッタンの中心、ロックフェラーセンターで恒例の優勝者記念撮影会。その後も取材対応に追われる。

 ▽13日 午前4時30分頃にロサンゼルスから羽田空港に到着。横浜で帰国会見、日産自動車の会見に出席。今大会の会場に移動し練習。

 ▽15日 大会会場で姉まりの試合を応援。夕方から両国国技館で大相撲観戦。

 ▽17日 大会会場で会見。

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