大坂なおみ、23年ぶり快挙へ王手!全米から10連勝 あと1勝で「カツ丼もね」

スポーツ報知
決勝進出を決め笑顔で ガッツポーズする大坂なおみ(カメラ・川口 浩)

◆女子テニス 東レ・パンパシフィック・オープン 第6日 ▽女子シングルス準決勝 大坂なおみ2(6―2、6―3)0C・ジョルジ(22日、アリーナ立川立飛)

 全米女王の大坂なおみ(20)=日清食品=が凱旋Vに王手をかけた。準決勝で世界ランク37位のカミラ・ジョルジ(26)=イタリア=にストレート勝ちし、全米から10連勝。会見では記者に逆質問するマイペースぶりも見せた。2年ぶりの決勝(23日午前11時開始)で元世界1位のカロリナ・プリスコバ(26)=チェコ=と対戦する。ダブルスでは加藤未唯(23)=ザイマックス=、二宮真琴(24)=橋本総業=組が日本勢大会初優勝を飾った。

 大坂が凱旋大会の重圧を乗り越えて決勝進出を決めた。マッチポイントでジョルジの返球がネットにかかると、陣営席に向かって力強くガッツポーズした。「今大会は意外と初戦から冷静だったけど、今日はとても勝ちたくて緊張した」。全米のタイトルとは別の、地元のプレッシャーに負けず、連日満員となっている観客の期待に応えた。

 第1セットは最初のサーブで193キロのエースを決めると、サービスゲームで2ポイントしか落とさず圧倒した。「波に乗せると難しい」ジョルジに対し、第6ゲームには3連続サービスエースと隙を見せなかった。ノータッチの決定打7本、凡ミスも5つ。両方とも26だった準々決勝とは違う手堅いプレーが数字に表れ、「今日は反省点を探すのが難しい」と満足げに振り返った。

 日本の食がパワーになっている。今大会は毎朝、「コンビニおにぎりのサケと梅」を食べていることを明かした。全米の時は毎朝サーモンベーグルを宿舎の同じテーブルで食べて験を担いでいたが、もともと試合前はご飯派だ。コートインタビューで、全米直後から食べたがっている抹茶アイスまで「あと1勝」と言われると「カツ丼もね」と笑顔で返した。

 試合後の会見でもマイペースぶりを発揮した。質問者の携帯電話に付いていた人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険 第5部」の主人公ジョルノ・ジョバァーナのストラップが気になり「そのキャラクターなに?」「何のアニメ?」と突っ込んで質問。日本語でコメントを求められ「昨日…じゃない! 明日頑張ります」と言い直した。

 全米から10連勝。ただ、相手は全て世界ランク2ケタ以下だった。決勝の相手Ka・プリスコバは世界8位で、1位経験者と手ごわい。95年伊達公子以来の日本勢Vに向け「難しい試合になる」と気を引き締めてかかる。(大和田 佳世)

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