出産から5か月で復帰 3度目の世界バレーで全日本を引っ張る荒木絵里香の決意

スポーツ報知
荒木絵里香

 バレーボール女子の世界選手権は29日から日本で開催される。全日本女子は2大会ぶりの表彰台で、東京五輪へと弾みをつけたい。チーム最年長・34歳の荒木絵里香は、自身3度目の世界選手権に挑む。五輪にも3度出場し、2012年ロンドン五輪では主将として日本を28年ぶりの銅メダルに導いた経験豊富なベテランは、チームを精神面で支える大黒柱だ。14年1月には長女を出産。ママアスリートとしても躍動し続ける荒木が、この世界選手権にかける思いを語る。

 ―世界選手権前に挑んだ8月のジャカルタ・アジア大会では、目標の金メダルには遠く及ばず、まさかの4位に終わった。

 「このままじゃいけないと思うし、個人としてもチームとしても、もっと頑張らなければいけない。勝って自信をつけることが大事。世界選手権では、勝つことが大事」

 ―東京五輪2年前のシーズンに、結果が残せていない。この現状には危機感も感じている。

 「東京五輪でのメダルは、今だと厳しい状況。普通にやっていても(メダルは)達成できない」

 ―全日本のメンバーは全員、荒木よりも年下。

 「全員が、自分の意見を言いやすくすることが私の役目だと思っている。だけど、このチームはそういうことをする必要がない。(最年少の黒後愛とは)14歳も離れているけど、そうとは思えないくらい楽しい。そしてたくましい選手」

 ―今大会は、ママになって挑む初の世界選手権でもある。

 「家族は本当に大事な存在。頑張るエネルギーを与えてくれている。娘が(生まれてから)5か月で復帰することは最初から決めていたので、迷いも戸惑いもなかった。子供を産んでもう一回やると決めていた。今は、恵まれた環境の中でバレーボールができていると思う」

 ―世界選手権は自身3回目の舞台だ。

 「世界選手権は、本当に試合数が多いのでチーム力が必要。2006年大会はスターターになった年、2012年ロンドン五輪は主将でメダルを取った。それらは自分のバレー人生の中で、大きなターニングポイントになっている。献身的に働きたい」

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