天理大、トンガ3選手で同大に圧勝

スポーツ報知
後半、同大ディフェンスを振り切り、トライを挙げる天理大・マキシ(中央)

◆関西大学ラグビー 第3日 天理大59―0同大(14日・天理親里)

 第2節4試合が行われ、リーグ2連覇中の天理大は9トライの猛攻と堅守で59―0と同大を圧倒し、完封勝ちした。今季から外国人枠が1人増えて3人まで同時出場可能となり、先発したトンガ国籍の3選手が攻守で軸となった。昨季2位の京産大、3位・立命大、4位・関学大も勝ち、開幕2連勝とした。

 天理大の強さが際立った。FW、バックス一体となってトライを連取し、ディフェンスでは体を張って同大戦初の完封勝利。完勝劇の中心は、今季から3人に拡大された外国人枠で先発したトンガ国籍3選手だった。

 昨季から主力のNO8マキシ(4年)、センターのフィフィタ(2年)に加え、今季はロックのモアラ(1年)=いずれも日本航空石川=も出場。いずれも身長185センチ超、体重100キロ超のサイズを誇る。3トライのモアラは「枠が増えなければ僕はリザーブだった。ボールキャリアになることと、ボールを奪うタックルを心がけた」と胸を張った。

 9月24日の開幕戦は関大を116―7で下した。圧倒的な力を見せつけての連勝に、小松節夫監督(55)は「(枠拡大は)相手にとって脅威だと思う。インパクトがある」。外国人選手が突破し、走力ある日本人選手がフォローする形に磨きがかかった。マキシは日本代表経験もあり、フッカー島根一磨主将(4年)=天理=は「FWの細かい技術を学んできて、チームに落とし込んでくれる」と喜んだ。

 目標はあくまでも初の大学日本一だ。全国9連覇中の帝京大に今夏の練習試合で12―14と惜敗。小松監督は「今季は簡単には負けない」と自信を見せる。関西リーグ3連覇、そして打倒関東勢へ、黒いジャージーが加速する。(田村 龍一)

 ◆大学ラグビーの外国人枠 今年4月から関西、関東など全国の上位リーグ共通で、同時出場上限が昨季までの2人から3人に増えた。ベンチ入りは3人を超えてもよい。増枠の理由として、優秀な外国人選手が学生時代から日本でプレー経験を積めば、将来の日本代表強化につながるとの考え方がある。現行ルールでは日本に3年以上連続して居住すれば、外国籍でも日本代表資格を得られる。

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