とわの森三愛高“快足娘”中川唯、女子ソフトU18代表選出「夢は五輪代表」

スポーツ報知
世界舞台での活躍を誓うとわの森三愛・中川(カメラ・清藤 駿太)

 とわの森三愛高女子ソフトボール部の中川唯三塁手(3年)がU―18日本代表に選出され、来年8月に米国で開催される「第13回世界女子ジュニア選手権大会」に出場する。9月に静岡で行われた選考会で厳しい審査を通過し、参加63人中17人の代表枠を勝ち取った。中学3年時にはU―16の代表選考会で落選を経験。悔しさを糧に成長した道内屈指の“快足娘”が、世界に羽ばたく。

 バント安打披露 待ちこがれた吉報に、満面の笑みを浮かべた。中川は「(結果が来るまで)ずっとドキドキでした。幼い頃から日本代表に入る事が目標だったので、素直にうれしい」。自身初のジャパン入りを喜んだ。

 先月5日からの3日間、静岡で行われた代表選考会に参加。紅白戦では2戦で6打数3安打。50メートル7秒フラットの快足を生かしバント安打で出塁し、最終日は三塁打を放つなど“大技・小技”で猛アピール。63人の参加者から17人の代表入りを果たした。

 世界への憧れは人一倍強い。2008年北京五輪で金メダルを獲得した女子日本代表に憧れて競技を始めた。当時、小学2年生だった中川は「上野(由岐子)さんが投げている姿がかっこよかった」。日の丸を背負う自分を想像して、練習にのめりこんだ。

 中学3年で挑んだU―16代表選考会では落選。「もう無理かも」。諦めかけた背中を押してくれたのが、北海高野球部OBの父・和宏さん(44)だった。「まだ年長のカテゴリーがある」と励まされ「次は絶対に入る」と気持ちを切り替えた。中学までは投手一筋も、走力を生かすため高校から野手に転向。今春出場した全国選抜大会では2本塁打を放ち、チームを8強に導く成長をとげた。

 12月に行われる沖縄での強化合宿を経て、来夏、米国へ乗り込む。大学で競技を続ける予定の中川は、「夢は五輪代表。まずは2年ぶりの優勝に貢献したい」。夢の2024年パリ五輪出場への第一歩を、力強く踏み出した。(清藤 駿太)

 ◆中川 唯(なかがわ・ゆい)2000年12月2日、江別市生まれ。17歳。対雁小3年からソフトボールを始め、札幌北都中ではエースとして中学2年春の全国大会16強。高校では2年春の全国選抜から「3番・中堅」で出場した。家族は両親と弟2人。159センチ、52キロ。右投左打。

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