ミス連発のフェデラー「互いにもがいていた」

スポーツ報知

◆日東電工ATPファイナル第1日(12日・ロンドンO2アリーナ) ▽1次リーグB組錦織圭2(7―6、6―3)0R・フェデラー

 ツアー通算100勝目を狙う世界ランク3位のロジャー・フェデラー(37)=スイス=は、初戦で6連勝中だった錦織圭(28)=日清食品=にストレート負けを喫した。

 バックハンドで強烈なウィナーを決めたかと思えばショットの精度を欠き、チャンスボールを大きく外すなど凡ミスの数は34を数えた。第1セット第12ゲームでは審判に詰め寄るような行動をみせ、警告を取られた。互いにブレイクチャンスがないまま突入したタイブレイクでは、ミスでミニブレイクを許し1―6と点差が離れた。4―6と戻したが、最後はリターンがコートを外れた。第2セットは第4ゲームでブレイクを許し、巻き返せなかった。

 珍しくミスに対して大声を出したり、イライラする振る舞いをみせ、普段の貫禄ある姿とはほど遠かった。さっさと会場を去りたかったのか、錦織がコート上のインタビューを受けているタイミングで会見がスタート。「お互いにもがいていたと思う。初戦だから、と言えるのかもしれない」と振り返った。試合の流れが傾いたポイントを「リードをキープできなかったところ。第1セットの終盤から第2セットの1―1までの10分ほど」と挙げた。

 ミスが多かった原因については「ここ3大会と比べて(コートが)遅く、誰もがわずかに適応しなくてはいけない。お互いにちょっとナーバスにはなっていたし、第2サーブに対してどう攻めていいか分からない部分があったと思う。それは(昼間に行われた試合で敗れた)ティエムにも見られたことだし、感覚に慣れなくてはいけない」と話した。

 入場の際には歓声の大きさを計測する演出があり、錦織の98デシベルを上回る、103デシベルと表示された。ツアー通算100勝を最終戦で飾ってほしいというファンの期待が数字で現れた。第2戦(日本時間14日午前5時以降開始)で同じく1敗のドミニク・ティエム(オーストリア)と対戦する。「彼と最後にいつ対戦したか覚えていない(16年に3度対戦し1勝2敗)。正直、次に誰と対戦するかを考える時間がなかった。とにかく今日よりいいプレーをすることが大事」。このまま、らしくないプレーぶりで終わるわけにはいかない。

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