錦織、アンダーソンに自己最悪タイの獲得ゲーム1の完敗…わずか64分
◆日東電工 ATPツアー・ファイナル K・アンダーソン 2(6-0、6-1)0 錦織圭(13日、英ロンドン)
【13日=大和田佳世】1次リーグB組の錦織圭(28)=日清食品=はケビン・アンダーソン(32)=南アフリカ=に完敗した。第1セットは1ゲームも取れず、第2セットも0―5から1ゲームキープするのがやっと。08年10月ストックホルム・オープン準決勝と並ぶ獲得ゲーム1で、プロワーストとなった。1勝1敗となり、第3戦(現地時間15日)でドミニク・ティエム(25)=オーストリア=と対戦する。
試合時間わずか64分。錦織が何一ついいところなく、2戦目でアンダーソンに完敗した。08年10月のストックホルム・オープン準決勝以来、自身ワーストの獲得ゲーム1。初戦でフェデラー(スイス)から4年8か月ぶりの勝利を挙げて得た自信、手応えが全て失われるような屈辱を味わった。
第1セット第2ゲームからミスを連発しブレイクポイントを握られた。2度しのいだが7分34秒のロングゲームの末に落とすと、どんどん崩れていった。第1サーブが入った確率は45%と、機能せず、フォアハンドはベースラインを大きく割り、ネットにかけ、凡ミスは15を数えた。ラリーを組み立てチャンスを作っても決定打をミス。前々週のマスターズ・パリ大会後に疲労を取る意味も込めて休養をとり「リズムが若干抜けていた」と話していたが、1試合をこなした後では言い訳にならない。好調のアンダーソンからリターンゲームで8ポイントしか取れなかった。
リーグ戦形式で、負けても敗退ではなく1試合残されている。16年は1勝2敗で1次リーグを突破している。右手首故障から復活し、年間成績上位者のみが集まる今季最終戦までたどりついた。一方的な内容でも最後まで大歓声を送ってくれた観客たちは、シーズンを締めくくるにふさわしい内容の試合を求めている。