【杉山愛の目】完敗・錦織、ひどくて逆に吹っ切れる

スポーツ報知

◆日東電工 ATPツアー・ファイナル K・アンダーソン 2(6-0、6-1)0 錦織圭(13日、英ロンドン)

 1次リーグB組の錦織圭(28)=日清食品=は、ケビン・アンダーソン(32)=南アフリカ=から1ゲームしか奪えず、完敗した。第1サーブは45%しか入らず、ショットもミスを連発。「なぜこうなったのか分からない」ほど絶不調で1勝1敗となった。

  *  *  *

 こんなこともあるんだな、という負けでしたね。錦織選手は最初からリズムがつかめず、考えられないようなミスも出ました。打球感にも好き嫌いがあるわけですが、イメージと違って嫌だなと思いすぎると、さらにドツボにはまってしまいます。加えて、今大会は室内コートでの開催。薄暗くて太陽や風の影響を受けず、打球音も響いて気持ち良い。得意のサーブに集中しやすい環境が、アンダーソン選手に追い風となりました。

 錦織選手にとっては、あまりにもひどくて逆に吹っ切れやすい試合内容だったかもしれません。相手がかわり、どれだけ感覚を戻せるか。45%だったファーストサーブが入る確率は改善が必要ですし、ショット精度もほんの数センチの修正でリズムが出るはずです。(元ダブルス世界ランク1位)

スポーツ

×