【Tリーグ】石川佳純、逆転勝ちで神奈川が首位守る「焦らず思い切って」

スポーツ報知
冷静な試合運びで逆転勝ちを収めた神奈川の一員として参戦する石川(全農、Tリーグ提供)

◆卓球Tリーグ女子(9日)

 女子は首位の木下アビエル神奈川が3―2でTOP名古屋に競り勝ち、勝ち点を24に伸ばした。エースの石川佳純(25)が第2試合で安藤みなみ(21)に3―1で逆転勝利。1ゲーム先取の延長戦は袁雪嬌(23)=中国=が制した。男子は木下マイスター東京が3―2でT.T彩たまを下し、首位を快走。張本智和(15)が延長戦を含め2勝を挙げた。岡山リベッツは上田仁(27)が延長戦を制し、琉球アスティーダに3―2で勝利した。

 石川が相手に傾きかけた流れを止めた。ダブルスを落とし、迎えた第2試合。スマッシュや異質ラバーから独特の変化を見せるバックハンドを武器とする安藤に1ゲームを先取されたが、「焦らず思い切っていこうと切り替えた」。激しいラリーの中でも的確にコースを突き逆転。「記憶にあまりない」という名古屋での試合で、前日に名物の手羽先を食べて英気を養い、自身シングルス6勝目を挙げた。

 今年の後半は国際大会に加え、Tリーグと日本リーグに掛け持ちで参戦している。試合勘の維持などプラス面がある一方で、「なかなか練習の時間がない」と、練習量の確保は課題だった。今回は直前の3日間でチームメートの袁、杜凱琴(香港)らと、「すごくいい練習ができた」。海外のトップ選手と日常的に練習できるTリーグのメリットを最大限に生かしている。

 チームは9試合を終え、勝ち点24で首位をキープ。「自分の役割を果たせて良かった」と喜んだエースの次戦は、13日からのワールドツアー・グランドファイナル。「一戦一戦が勝負。誰と当たっても強気で攻めて、1回でも多く勝ちたい」。4年ぶりの頂点に向け弾みをつけた。(林 直史)

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