桃田賢斗 まさかのストレート負けで準V 中国のライバルに世界選手権の雪辱許す

スポーツ報知
桃田賢斗

◆バドミントン ワールドツアーファイナル 最終日(16日、中国・広州)

 各種目の決勝が行われ、男子シングルスで世界ランク1位の桃田賢斗(24)=NTT東日本=は、同2位の石宇奇(中国)に12―21、11―21のストレートで敗れ、3年ぶりの優勝を逃した。過去3戦全勝と好相性の相手。今夏の世界選手権決勝でもストレート勝ちしていたが、今回は絶好調の相手に雪辱を許す形となった。

 15年末。今大会前身のスーパーシリーズファイナル(ドバイ)で日本男子初優勝。8万ドル(当時約1000万円)の使い道に「子供たちにバドミントンでも夢が与えられるように、ど派手に何か使いたいですね」と言ってのけた。勘違いしていた。16年の違法賭博問題から再起した今は違う。賞金の使い道は「貯金」と言うことがほとんどだ。豪勢な生活じゃない。子供に夢を与えるのは、ひたむきにシャトルを追って流す汗だと知っている。「持っている力を全て出し切ることだけ考えたい」。完全燃焼を示した、価値ある準Vだ。

 年末は、マレーシアのプロリーグ「パープルリーグ」にも参戦予定。来年4月末からは20年東京五輪出場権争いのポイントレースも始まり、五輪への戦いは本格化する。男女混合団体の国別対抗戦として行われるスディルマン杯(19年5月、中国・南寧)での日本初優勝、世界選手権(19年8月、スイス・バーゼル)での2連覇。タイトルづくしの今季を送った桃田でも、まだまだ目標は尽きない。

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