【杉山愛の目】動けない相手とやるのは難しいもの…精神面評価したい

スポーツ報知

◆全豪オープン第2日 ▽男子シングルス1回戦 錦織圭2(3―6、6―7、6―0、6―2、3―0棄権)2マイクシャク(15日・メルボルン)

 錦織選手にとって、やりにくい相手でしたね。マイクシャク選手は予選を勝ち上がる間に今大会のボールやコートに感覚を合わせ、特にサーブやバックハンドに勢いがありました。守備面でもスライスで深く返球できていたのが印象的で、今後間違いなく世界トップ100位に入ってくる選手です。錦織選手のショットも悪くないのですが、相手が実力以上を発揮してきた。1回戦はやはり、何が起こるか分からないものです。

 第3セット以降は、錦織選手の精神面を評価したいですね。アクシデントで動けない相手とやるのは、意外と難しいです。動けないからコートに入れていけば良いかと思うと、手負いの相手は一か八かですごい返球をしてくることもある。気持ちを保つのが大変な中で、落ち着いてやるべきことに集中し続けられました。

 体力面も問題ないでしょう。フルセットを戦いましたが、後半はラリーが長く続く場面も少なく、実質的には3セット先取でストレート勝ちしたのと同じくらいの疲労度だと言えます。状態やフィーリングは決して悪くない。2回戦に向けて、気持ちが引き締まるスタートになりました。(元ダブルス世界ランク1位)

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