長崎美柚、4種目で1日6試合の奮闘も涙「すごく悔しい1日」

スポーツ報知
ジュニア女子準決勝で敗れ、涙を流す長崎美柚

◆卓球 全日本選手権第4日(17日・丸善インテックアリーナ大阪)

 2018年世界選手権団体戦代表の長崎美柚(16)=エリートアカデミーは1日6試合を戦い抜いたが、3種目で無念の敗退となった。

 今大会は女子シングルス、女子ダブルス、混合ダブルス、ジュニア女子の4種目に出場した。この日はすべての種目を合わせ6試合を戦ったが、女子ダブルスを除く3種目で敗退。「すごく悔しい1日でした。改めて自分の気持ちの弱さを感じた」と唇をかんだ。

 昨年は中学3年でジュニア女子を制した。今年はジュニアを“卒業”する考えもあったが、周囲の勧めもあり、将来を見据えて「五輪も3種目ある。そのためにも体力を身に付けていかないといけないし、追われる立場で試合をすることで成長できると思った」と継続参戦を決断した。

 過密日程となることは覚悟していたが、この日は午前10時からジュニア女子6回戦、混合ダブルス準決勝、ジュニア女子準決勝、混合ダブルス決勝とほぼ休みなしでの4連戦。ジュニア女子では出沢杏佳(茨城・大成女子高)に敗れ、「上がってくると予想していた選手と違って、正直対策してなかった。たくさんの選手の対策をしてなかったことが負けた原因。自分の対応能力の低さを感じました」とベンチで涙を流した。

 2連覇を逃し悔しさを引きずりかけたが、直後の混合ダブルスの決勝前にはパートナーの張本智和(エリートアカデミー)のアドバイスで、気持ちを切り替えた。「戦術面とかを言ってくれて、自分の心を次の試合にいかせるような言葉をかけてくれた」。森薗政崇(岡山リベッツ)、伊藤美誠(スターツ)組に1―3で敗れはしたが、思い切りのいいプレーで健闘した。

 ただ疲労は隠せず、午後の女子シングルスでは4回戦で杉田陽南(大阪・香ヶ丘リベルテ高)にフルゲームで敗戦。複数種目に出場し、勝ち上がったからこその貴重な経験も積んだが、「すごく試合数も多くて、体力的にもすごく苦しい状態で。でも負ける相手ではなかったので、その中で負けてしまったのはすべて自分の実力不足」と真摯(しんし)に受け止めた。

 同じエリートアカデミーに所属する木原美悠と組んだ女子ダブルスでは4回戦を突破した。18日からは1種目に専念。Tリーグの木下アビエル神奈川でもパートナーを組む木原と「たくさん試合をして、自信をつけてきた。優勝目指して頑張っていきたい」と懸命に前を向いた。

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