石川佳純、早田に負け終戦 13年ぶり8強逃す
スポーツ報知
◆卓球 全日本選手権第5日 ▽女子シングルス6回戦 早田4―1石川(18日・丸善インテックアリーナ大阪)
敗退が決まった瞬間、石川は一瞬ぼうぜんとした表情を浮かべた。「残念。残念ですけど、いい勉強になった」。18歳・早田に1―4の完敗。8強を逃したのは中学1年時の06年以来、実に13年ぶりだった。
大波乱の女子シングルス。4度のVを誇る石川と、一昨年の覇者・平野。今大会に出場している優勝経験者3人のうち2人が、コートを去った。2人で組み、女王ペアとした臨んだダブルスも5回戦で敗退。まさかの事態が相次いだ。
3年ぶりの頂点を狙った石川は、早田の威力あるバックハンドに手を焼いた。「ラリーで押され気味になった。少し弱気になった」。日本のエースが動揺するほど“ひなパワー”は際立った。「(早田には)7ゲームマッチで負けたことがなかったので、こんなに押されるとは正直思ってなかった」と、完敗を認めた。
5回戦では平野が消えた。2年ぶりの優勝を目指したが、全日本では初対戦だった14歳・木原のスピード、フットワークに自分のプレーを見失った。ここ3年は準優勝、優勝、準優勝。「実力不足。うまくいかないときに頭が働かなくて、ダメだった」と首をひねった。
東京五輪の出場枠はわずかに3。群雄割拠を象徴する2人の黒星で、競争はさらに激化の一途だ。石川は「誰が勝ってもおかしくない」と警戒を強め、平野は「若い選手がこれから出てくる。年下にも同い年の選手にも負けないようにしたい」と危機感を口にした。世界ランクに影響する3月のカタール・オープンから、代表争いは本格化。女王たちのリベンジの機会はまだまだ残されている。