ヤマハ発動機、清宮監督ラストゲームで逆転勝利「みんながひとつになって戦った」

スポーツ報知
退部する選手・スタッフを中心に写真に収まる清宮監督

◆ラグビー トップリーグカップ順位決定トーナメント最終日 ▽11位決定戦 ヤマハ発動機35(14―31、21―0)31豊田自動織機(19日・熊谷ラグビー場)

 ヤマハ発動機が豊田自動織機に35―31で逆転勝ち。今季最終戦、そして清宮克幸監督(51)のラストゲームを白星で締めくくった。左プロップ仲谷聖史(37)や左フランカー、モセ・トゥイアリイ(37)が80分フル出場するなど、この日で引退するメンバーも完全燃焼していた。

 17点を追う後半、ヤマハ発が持ち味を見せつけた。スクラムで押し込んで相手の反則を誘い、敵陣に攻め込んでトライを重ねる。そして後半からSOに回っていた石塚弘章(25)が、20分に逆転トライ。「引退する方も多く、監督にとってもラストゲーム。必ず勝たないといけないと思った」と、ゴール前で倒されながら右手を伸ばして決めた。

 幕切れもスクラムだ。試合終了のホーンが鳴るのを待って、外に蹴り出した。ゲーム主将を任されたモセは「スクラムは、自分たちに勢いを与えてくれるストロングポイント。フル出場で燃料切れだけど、気持ちいいね」。仲谷も「男のスクラムが組めた。すべて出し尽くしました」と晴れやかな表情だった。

 退任する清宮監督も笑顔だった。選手1人ひとりと握手を交わすと、全員で記念撮影。胴上げで8回宙を舞った。「引退する選手のために、みんながひとつになって戦った」と誇らしげに話した。

 記念すべきW杯イヤーはチームの新たな幕開けでもある。「今より強いヤマハを作り上げないと」と石塚が新世代を代表して決意表明。清宮監督の教えを土台にして、さらに成長させていく。(里見 祐司)

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