【佐藤真二の目】女子シングルス決勝は2冠の美誠が有利か

スポーツ報知
女子ダブルスで優勝した伊藤美誠(右)、早田ひな組

◆卓球 全日本選手権第6日 ▽女子ダブルス決勝 早田、伊藤3―1芝田、大藤(19日・丸善インテックアリーナ大阪)

 女子ダブルスで早田ひな(18)=日本生命=、伊藤美誠(18)=スターツ=組が2連覇を果たした。準決勝を3―0で勝利し、決勝は芝田沙季(21)、大藤(おおどう)沙月(14)=ともにミキハウス=組を3―1で下した。伊藤はシングルスでも準々決勝で安藤みなみ(21)=専大=を4―1で退け、混合ダブルスに続く優勝で女子初の2年連続3冠に王手をかけた。早田も4―0で芝田を破り、20日の準決勝では“みまひな”が激突する。

 伊藤、早田組の決勝戦の勝因は、最初から最後まで2人が攻め続けたことにある。卓球は確率のスポーツ。ミスすれば失点につながることも当然ある。それでも、立ち上がりから様子見をせずに強気に攻めたことで、相手がひるんだ。結果、多くのミスを誘った。

 準決勝で直接対決するが、2人のどちらかが優勝する確率は高いとみる。ダブルスを組み、信頼し合っている相手との対戦は難しい。心理的には若干遠慮が出てくるものだ。だから、全ての力を「遠慮なく」出し切った方が勝つだろう。出方を見るようなプレーをしてしまうと苦しくなる。

 流れとしては、2冠を取っている伊藤がやや有利か。3冠を見たいという会場の空気も味方につけながら、試合を進めていくのではないだろうか。早田は「何くそ」という気持ちで、伊藤が嫌がるプレーをやりきることができるか。それが一つのポイントになる。(協和発酵キリン監督)

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