伊藤美誠、史上初2年連続3冠の支えとなった母・美乃りさんのLINE

スポーツ報知
伊藤美誠の母・伊藤美乃りさん

◆卓球 全日本選手権最終日 ▽女子シングルス決勝 伊藤4―1木原(20日・丸善インテックアリーナ大阪)

 伊藤美誠(18)=スターツ=が女子史上初の2年連続3冠を成し遂げた。準決勝で早田ひな(18)=日本生命=を4―0、決勝で木原美悠(14)=エリートアカデミー=を4―1で下した。混合ダブルス、女子ダブルスに続く優勝で、18歳での2年連続3冠達成は男女を通じて史上最年少。中国選手との激闘を通じ、スケールアップした実力を発揮した。

  *  *  *

 伊藤の母・美乃りさんの言葉も3冠を達成する原動力となった。美乃りさんは大会直前から毎日、朝と夜にLINEで「一歩一歩、山を登るように一本一本取ろう」とメッセージを送り続けた。伊藤は簡潔に「OK」とスタンプで返すのみだったが、1点の大切さ、切り替えの重要性を何度も認識。この日は決勝で第4ゲームを9―3からの8連続失点で落としたが「いつもなら頭が白くなるけど、そこを落ち着いて切り替えられた」と語った。

 美乃りさんは予兆も感じていた。3種目に出場したことで連戦が続き、前日まで試合後の取材エリアでも「眠いです」と目をこすっていたが、この日は引き締まった表情で宿舎の朝食会場に現れたという。「いつも眠そうにしているのに、本当にいい顔をしていた。これはいけるんじゃないかと思いました」。心の充実が勝利を呼び込んだ。

スポーツ

×