WOWOW解説者・鈴木貴男氏が語る大坂勝利のポイント

スポーツ報知

◆テニス 全豪オープン第8日(21日・メルボルン) ▽女子シングルス4回戦 大坂2(4―6、6―3、6―4)1セバストワ

 女子シングルス第4シードの大坂なおみ(21)=日清食品=が日本女子では2000年の杉山愛以来19年ぶりに準々決勝に進んだ。3回戦に続いての逆転勝ちを、全豪テニスを連日生放送しているWOWOWで解説を務める、1996年アトランタ五輪代表の鈴木貴男氏はどう見たのか。

 「第1セットのテンションが低かったのが気になっていた。怒るのでもない、カモン、の声もない。本人がそうだったのか、相手に試合をコントロールされていたからなのか不思議なところだった。いつ、これをひっくり返せるのかな、と思って見ていた。焦りはなかったように見えた」

 なかなか思うように展開できない中でも、挽回できる土台は徐々にできていた。

 「相手は第2セット、特に最終セット以降は一気に運動量が落ちた。大坂は調子、状態が良くなくてもいい球が打てる。相手にエネルギーを使わせることができる。そういった意味でも体力勝ちと言える。全ての点で大坂が上回っていた。危ない試合ではなかったと思う」

 この後はさらに厳しい相手との対戦になっていく。勝ち上がっていくためには試合の入りがより重要になる。

 「レベルが上の選手だと、第1セットを取られてしまってから挽回しようとしても追いつけなくなってしまう可能性が出てくる。そういう時には、いい状態で入らないといけない。今回、静かに入ってしまったのは反省。スビトリナに対しては第2セットくらいの状態で入ってこないと逃げ切られてしまう。チームも本人も分かっていることでしょう。心配はしていない」

 今まで使っていなかったドロップショットを使う場面も増えてきた

 「新しい技ができて楽しい時期なのかもしれない。ただブームになってほしくないかな。打つ機会が前よりもあるよ、と思わせれば十分。それがなくても勝てる選手。アプローチショットの精度や大きく振られた時のバックのスライスとか、他の部分でもまだまだ伸びるところはある」

 全豪オープンは14~27日、WOWOWで連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。詳しくはこちら

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