大坂なおみ、優勝でアジア勢初の世界1位に 4強で伊達&錦織超え3位

スポーツ報知
女子シングルス世界ランク

 【メルボルン22日=大和田佳世】全豪オープンで女子シングルス世界ランク4位の大坂なおみ(21)=日清食品=が、日本勢最高となる世界3位以内を懸け、23日の準々決勝に挑む。エリナ・スビトリナ(24)=ウクライナ=に勝てば、世界3位以内に入ることが確定し、他選手の結果次第でアジア勢初の1位が見えてくる。男子シングルスの錦織圭(29)=日清食品=は同日の準々決勝で、14連敗中の天敵ノバク・ジョコビッチ(31)=と対戦。自身最長5時間5分の激闘から一夜明けたこの日は、練習をキャンセルした。

 大坂がアジア勢で初の世界のトップに立つ瞬間が近付いている。全豪で初めて臨む準々決勝(23日、日本時間午前9時開始)は、ともに世界ランク1位になる可能性があるスビトリナとの直接対決。22日の練習ではストロークの感覚とサーブリターンを確かめた。練習後、丁寧にファンサービスする姿から気負いは感じられなかった。

 4回戦終了時点で世界ランクの獲得ポイントで2位に上がった大坂と、スビトリナ、Ka・プリスコバ、22日に先に4強入りを決めたクビトバの4人が、大会終了後に発表される世界ランクで1位になる可能性がある。現1位のハレプ(ルーマニア)は4回戦で姿を消し、大坂は準決勝に進めばハレプのポイントを上回って3位以内が確定。伊達公子、錦織圭の4位を超えて日本人最高になれる。優勝すれば自力、それ以外でも他の選手の勝敗次第で1位の可能性がある。

 準々決勝の相手・スビトリナには初出場だった16年全豪2回戦で勝ったが昨季は2戦2敗。サーシャ・バイン・コーチ(34)は「スビトリナはミスをしない。何度か対戦して負けてはいるが、ナオミは今は別な選手になっている。対戦相手のことを考えるよりも自分がやるべきことにフォーカスする方がいいと思う」とみる。

 女子の4大大会優勝者は直近8大会で全て違い、18年全米の大坂ら5人が初優勝を遂げた。過去15年で初優勝した20人のうち次の4大大会で4強入りしたのは05年全米優勝→06年全豪4強のクライシュテルス(ベルギー)だけ。コートの違いはもちろん、周囲からの注目、重圧、期待や自らのモチベーション維持も難しい。

 S・ウィリアムズ(米国)、ウォズニアッキ(デンマーク)ら複数の女王を練習相手として支えてきたバイン・コーチは「他の選手と比べることはできないが、ナオミはオフも懸命に練習したし、勝ち残りたい気持ちが強いと思う」と話す。21歳の伸びしろは無限大。準々決勝も突破し夢の「世界NO1」へ近付く。

 ◆日本シングルス勢のトップ10 1994年1月17日付で伊達公子が9位になり初めてトップ10入り。95年11月13日付で最高の4位まで到達し、96年末に8位で一度引退した。杉山愛は2003年11月10日付で10位になり、04年2月9日に自己最高8位を記録した。男子では錦織圭が14年5月12日付で9位になり、11月3日付で5位、15年3月2日付で自己最高の4位に到達。17年夏に故障で陥落したが18年11月5日  付で9位に復帰した。(すべて現在のコンピューター世界ランク制順位=男子は73年、女子は75年以降)

 ◆23日のテニス放送 8時50分~、12時~、17時15分~WOWOWライブで男女シングルス準々決勝を生放送。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。詳細はこちら

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