【Tリーグ】名古屋・徐孝元がユーチューバーの妹の来日を力に7戦ぶり勝利「すごく心強い」

スポーツ報知
来日した妹・ソヒョヨンさん(左)と笑顔の名古屋・徐孝元

◆卓球 Tリーグ 名古屋1―3日本ペイント(11日、名古屋武田テバオーシャンアリーナ)

 TOP名古屋の徐孝元(31)=韓国=が自身の連敗を6で止めた。第2試合で日本ペイントマレッツのエース・加藤美優(19)と対戦。3―1で接戦を制し、昨年11月19日以来の3勝目を挙げた。

 加藤との試合は45分間にも及ぶ熱戦となった。世界ランク11位のカットマンは第1ゲームを落とすと、膝の調子が万全ではなかったことから「カットが切れなかった。それで攻撃をしっかりやろうという気持ちで」と戦術を転換。第2ゲームを13―11で制し、五分に戻した。

 鍵となったのは第3ゲームだった。3―8と出足でつまずいたが、4連続得点などで猛追。ジュースにもつれ込むと、相手にゲームポイントを4度も握られる苦しい展開となったが「ここで勝たないと(試合に)勝てない。自信を持ってやりました」と気持ちを奮い立たせた。懸命にカットで拾い、チャンスを逃さずに強打で相手の逆を突いた。18―16で勝ちきり、流れに乗って第4ゲームも勝利。チームが1―3で敗れる中で、意地を見せた。

 世界ランク最高8位の韓国のエースも、Tリーグでは開幕戦で日本生命・平野美宇にフルゲームで敗れるなど、ここまで2勝10敗と苦しんだ。出場した12試合のほとんどが神奈川・石川佳純や袁雪嬌、日本生命・平野、早田ひならエース級との対戦。負けが込んだメンタル面を心配した新井周監督から「何番で出たいか?」と打診を受けたが、「監督が決めてください」とベンチを信頼。この日も加藤と当たり「いつも自分はエースを相手にするから、今日も戦うんじゃないかと予想してました」と苦笑したが、「監督が信じてくれたので」と起用に応えた。

 連敗脱出を後押ししてくれた存在もいた。10日からの2連戦に合わせ、妹のソ・ヒョヨンさん(29)が来日していた。ヒョヨンさんは元卓球選手で、「hyoyeong pingpong」の名前で活動するユーチューバー。「(妹は)Tリーグのファンで一緒に行きたいと言っていた。日本の卓球選手が大好きで、あまり姉さんのことを応援してくれなくて」と冗談めかしたが、仲良し姉妹で食事に出かけるなどリフレッシュ。流れも変わり、「とても心強い」と感謝した。

 今月下旬からは韓国で代表合宿が予定されているため、今季の出場は今回が最後となる可能性もある。それでも「試合のたびにこれが最後だと思って、一生懸命やっている」。普段通りに全力を尽くす姿勢が、約3か月ぶりの白星につながった。

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