錦織圭、右足バッチリ!全豪棄権から復帰戦でフルセット逆転勝ち「悪くなかった」

スポーツ報知
錦織圭

◆男子テニス ABM・AMROワールド第2日 ▽シングルス1回戦 錦織圭2(3―6、6―1、6―4)1エルベール(12日、オランダロッテルダム)

 シングルス1回戦が行われ、第1シードで世界ランキング7位の錦織圭(29)=日清食品=は、同36位のピエールユーグ・エルベール(フランス)に3―6、6―1、6―4で逆転勝利。右太もも痛で途中棄権した全豪オープン準々決勝(1月23日)以来となる復帰戦で、復活の一歩をしるした。2回戦では世界ランク84位のエルネスツ・ガルビス(ラトビア)と対戦する。

 錦織は、約3週間ぶりとなる実戦を逆転で制し「大事なところを取り切れない部分もあったが、内容は悪くなかった。まだ100%ではないが、1試合目なのでしょうがない」と自らに及第点を与えた。第2セット途中で棄権した全豪OPのジョコビッチ戦では、試合中に苦悶(くもん)の表情を浮かべ、痛めた右太ももの状態が懸念されていた。回復ぶりをコートで示し、復活の一歩を踏み出せたのが最大の収穫だった。

 格下の相手よりも、慣れないコートとボールにてこずった。初めて出場する室内大会でもあり「(球足が)遅めのサーフェスで急に止まったりもする。ボールも重い」と感覚の違いに戸惑った。第1セットは、ラケットのフレームに当てたり、天井まで打ち上げたりしてしまうミスショットも目立ち、3―6で落とした。

 ただ、ミスは引きずらない。第2セットは徐々に修正し、1―1から5ゲーム連取。直近の大会で準優勝してから中1日だった相手の疲労が色濃くなるのと対照的に、錦織は「プレーが良くなって、集中力もあった」と最終セットも競り勝った。第2シードのカチャノフ(ロシア)、第8シードのゴフィン(ベルギー)らシード勢が初戦敗退する中でも、「リラックスしている」と第1シードの気負いなく第一関門を突破。今季開幕戦のブリスベン国際に続き、ツアー優勝が期待されるが「今はランキングを考えることはあまりない」と平常心を保つ。

 2回戦は元世界ランク10位のガルビスと対戦する。191センチのビッグサーバー。通算は2戦全勝だが、前回対戦の18年ウィンブルドン選手権は約3時間半の接戦を演じた。「芝とは全然違うので、ハード(コート)でのプレーをチェックしないといけない。(風がなくビッグサーバーに有利な)室内での彼は、簡単ではない」と警戒し、気を引き締めていた。

 ◆大坂とバインコーチと契約解消に驚き

 〇…女子世界ランキング1位で、同じ所属先の大坂なおみ(日清食品)がバイン・コーチとの契約を解消したことに錦織は「何も聞いていないので、もちろん驚いた」と目を丸くした。4大大会で2連勝したばかりのタイミングでの発表。「内容を知らないので何とも言えない。さすがにびっくりした」と、ちょっとした衝撃を受けた様子だった。

スポーツ

×