山口茜 再春館製薬所の2大会ぶりVに貢献 先輩フジカキの花道も飾る

スポーツ報知
山口茜

◆S/Jリーグ プレーオフ 最終日(17日、埼玉・サイデン化学アリーナ)

 女子決勝で、再春館製薬所が日本ユニシスを2―1で下し、2年ぶりの優勝を飾った。0―1で迎えた第2試合のシングルスで、世界ランク5位の山口茜が同10位の高橋沙也加をストレートで撃破。流れを引き戻し、第3試合のダブルスで志田千陽、松山奈未組が勝って試合を決めた。

 山口はコート後方から、相手の四隅をついた正確なショットでポイントを重ねた。「コースを散らして、(配球について)ヤマをはらせない展開を心がけた。考えすぎず、いつも通りのプレーができた。優勝できて良かった」。負ければ終わりの状況から逆転Vにつなげたエースに、池田雄一監督も「山口は五輪を目指してやっている。プレッシャーにも勝って欲しいと思っていた」と目を細めた。

 先輩の花道を飾りたかった。12年ロンドン五輪女子ダブルスで銀メダルの藤井瑞希、垣岩令佳のフジカキペアが、今季限りで現役引退。今大会が最後の試合だった。「色々なことを経験してきた2人。練習の準備への意識、考え方など、普段の会話の中から色々なことを言ってもらえた。勝っても負けても成長した姿を見せて、安心して引退してもらえるチームになれて、そのご褒美に勝ちがついてきたので良かった」。

 藤井は第1試合のダブルスに小野菜保と組んで出場。16年リオ五輪金メダルの高橋礼華、松友美佐紀組にストレート負けしていたが「最高の1日だし、悔いなく満足いく現役生活だった。後輩たちに感謝したい」。垣岩も「今回のチームは『成長』というテーマでやってきた。後輩の成長が感じられて、うれしいの一言です」と喜びをかみ締めた。

 日本代表でも活躍する山口は、今年4月末から20年東京五輪出場権争いのポイントレースに臨む。「今後は個人での試合が増えていくけど、それぞれが成長し、また実業団でも成長したプレーを見せられるようにしたい」と思いを新たにしていた。

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