【Tリーグ】琉球・有延大夢「向かっていくことができた」 東京・張本智和から殊勲の白星

スポーツ報知
東京・張本智和を下し、ガッツポーズを見せる琉球・有延大夢(Tリーグ提供)

◆卓球Tリーグ男子 琉球4―0東京(18日・高砂市総合体育館)

 4位の琉球アスティーダが、首位の木下マイスター東京を4―0で下した。第2試合では世界ランク289位の有延大夢(24)が同4位の東京・張本智和(15)を3―1で撃破。流れを一気に引き寄せ、チームの連敗を4で止めた。

 有延が持ち前の爆発力を発揮した。マッチカウント1―0で迎えた第2試合。第1ゲームは8―10と先にゲームポイントを握られたが、「1番のダブルスでいい形でつないでもらったので、何とか勝利したかった」と執念の4連続得点で逆転。第2ゲームは落としたが「張本選手の方が若いけど、技術や経験は僕より上だと思っているので、向かっていくことができた」と、その後も気迫あふれるプレーを貫いた。

 戦術もはまった。張本とは昨年10月27日以来の対戦。当時は0―3の完敗だったが、試合前に映像を分析し、相手の得意のバックハンドから失点を重ねていたことを反省。サーブやレシーブをフォア側に集めてミスを誘い、ラリー戦に持ち込めば、鋭い振りのフォアドライブで主導権を握り、何度もノータッチでの得点を奪った。

 この日はエースの丹羽孝希が不在だった。明大で同級生の有延は「孝希がいない分、自分が出て勝ちたいなという思いは強かった」と責任感をにじませ、外間政克監督も「他のトップ選手に比べると波はあるが、見ていて期待感がある。有延選手らしいボールも何本も入っていたし、ベンチで見ていて強いなと感じました」とたたえた。

 日本リーグのリコーからレンタルで参戦する有延はここまでシングルスで1勝4敗と苦しんできたが、自信につながる大きな白星を手にした。琉球は17日に上位2チームによるファイナル進出の可能性が消えていたが、それでもホーム2試合を含む3試合が残っている。自身の成長や観客のためにも「ファイナルを目標にしていた部分はあるけど、毎試合いいプレーをしたいと心掛けている。そこは変わらず、チームに貢献できるように頑張っていきたい」と決意を込めた。

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