【しゃべくりアナ】蛯原哲アナ、高校の授業で学んだ「ノーサイド」の精神

スポーツ報知
日テレのアナウンス室ラグビー班のチーフ蛯原哲アナウンサー

 アジア初開催となるラグビーW杯日本大会の開幕まで20日で、あと7か月に迫った。スポーツ報知ではW杯を応援する企画「ラグビー報知」をキックオフ。大会を中継する日本テレビW杯ラグビー班のアナウンサー陣によるコラムもスタート。蛯原哲チーフアナウンサー(44)は「初心者にも伝わりやすい実況をしたい」と意気込んだ。

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 皆さんには野球のイメージが強いかもしれませんが、私は入社時からラグビー班希望でした。母校の茨城・茗渓学園が88年度全国高校大会で大工大高(現・常翔学園)と両校優勝した時は中2。先輩たちは憧れで、高3の時は花園で同級生を応援しました。6年間、体育の授業でも実際にやり「ノーサイド」「ONE FOR ALL、ALL FOR ONE」の精神は自然と学びました。

 当時、ラグビー部を率いた徳増浩司監督は英語の先生。授業でウェールズの試合映像を見せてもらいました。よく分からないけれど赤いジャージーでガツガツ当たる姿が「かっこいいスポーツだな」と思ったのを今でも覚えています。先生は現在、W杯組織委員会事務総長特別補佐で、僕は決勝の実況をするかもしれない。身が引き締まります。

 アナウンス室ラグビー班は7人体制です。11月2日の決勝が終わった時に、日本にラグビーが根付くようなレガシー(遺産)を残す一翼を担うのが責任だと思っています。初めて見る方にもルールや魅力を余すことなく届けたい。そのために、現在は出場20チームの歴史などを学び、下準備をしています。社内でも機運を高めようとアナウンス室全体に声をかけ、58人のうち、延べ38人が昨季のトップリーグを見に行きました。

 ラグビーはプレーが途切れることが少なく、手元の資料に目を落とすスキがありません。昨年10月のニュージーランド対オーストラリアの時は、顔や背番号を見て名前がスッと出るようにブツブツ言いながら練習を見て覚えました。よくご存じの方には情報量が多く耳障りになるかもしれませんが、ご容赦いただいて…。丁寧にお伝えできるよう、残り7か月準備していきます。

 ◆蛯原 哲(えびはら・さとし)1974年7月15日、茨城・取手市生まれ。44歳。茗渓学園、独協大では野球部に所属していた。97年、日テレ入社。現在はスポーツ中継を主に担当する。

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