【Tリーグ】来季は土日開催中心で…松下浩二チェアマンがファイナル期待や来季構想語る

スポーツ報知
Tリーグの松下浩二チェアマン

 卓球「Tリーグ」は17日に上位2チームで初代王者を決めるファイナル(両国国技館)が行われる。男子は木下マイスター東京と岡山リベッツ、女子は木下アビエル神奈川と日本生命レッドエルフが激突。大一番を前にTリーグの松下浩二チェアマン(51)がスポーツ報知の取材に応じ、2月24日に終了したレギュラーシーズンを振り返り、ファイナルへの期待や来季の構想を語った。

 Tリーグは昨年10月24日に開幕し、レギュラーシーズン84試合を行った。松下チェアマンは、「大きな問題がなく終えられたことにホッとしている。世界ランク1桁の選手でも簡単には勝てない。レベルの高い試合をお見せできたのでは」と総括。来場者の満足度も高く、「不登校の生徒が会場で水谷選手や張本選手にもらったサインを見せたくて学校に行くようになった」といった声も届いたという。

 ただ、さらなる発展に向けた課題も多い。男女とも4チームで争った今季は、各チーム21試合のうちホーム開催は6試合。来季は据え置くが、地域密着や出場機会、スポンサーメリットの面からも2020年には6~8チームに拡大し、ホーム開催を含め試合数を増やしたい考え。平日午後7時開始の試合も多く子供の来場が難しかったが、「来季は土、日開催が中心。お子さんも見に来ていただける時間にしたい」と語った。

 また、リーグでは世界ランクなどに応じて選手をSからAまで4段階にランク分け。全試合にAAA(20位以内)以上の出場を義務づけたが、規定違反が起きる混乱もあった。「質の高い試合を担保するため」と規則は維持するが、認定委員会などを作り、ランク付けにTリーグの成績を加味することも検討している。

 1186人だった平均入場者数も、来季は「2000人が目標」と掲げる。弾みをつけるためにも17日のファイナルは重要だ。「男子はシングルスは東京に分があるが、岡山はダブルスが強く延長戦の勝率も高い。対戦成績も4勝3敗。女子は日本生命が神奈川に2勝5敗だが、平野選手と早田選手がそろった試合が少なかった。どちらも面白い試合になると思います」と、期待を込めた。(林 直史)

 ◆松下 浩二(まつした・こうじ)1967年8月28日、愛知・豊橋市生まれ。51歳。愛知・桜丘高、明大を経て協和発酵(現協和発酵キリン)に入社。93年に日産自動車へ移籍して日本初のプロ選手に。97年には世界選手権男子ダブルスで銅メダルを獲得。日本人として初めてドイツ・ブンデスリーガに参戦した。五輪は92年バルセロナ大会から4度出場。2009年1月に引退し18年7月から現職。

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