【Tリーグ】張本智和、初の挫折も母・凌さんの「二度と、あんな試合はしちゃいけない」で復活

スポーツ報知
ポイントを奪い、ガッツポーズする東京の張本

◆Tリーグ ファイナル(17日・両国国技館)

 男子の張本智和(15)は初代王座を決める1勝をつかむと、ベンチに向かって両手を振り、仲間を呼び込んだ。中学生最後の試合を飾り、尊敬する水谷と抱き合い「駆け寄って来てくれてうれしかった。絶対自分で決めたかった」と喜びを分かち合った。

 栄光も挫折も味わった新リーグだった。MVPに輝いた前期から一転、インフルエンザで1週間寝込んだ後期は復帰後も調子が上がらず、初の2連敗を経験。強引なプレーも目立ち「15年間卓球をやってきて一度も気持ちが切れたことがなかったけど『負けてもしょうがないや』と感じてしまった」。ふがいなさに、練習場の片隅で涙を流した。

 どん底から救ってくれたのは、普段は東京と仙台で離れて暮らす母・凌さんだった。「二度と、あんな試合はしちゃいけない。結果は何でもいい。自分らしさを出していいプレーをしなさい」。会って直接伝えられた厳しい言葉に「まだまだ子供でプロ意識が足りなかった」と猛省した。4月からは神奈川・日大高に進学。「今まで少しアマチュア的な感覚で試合に臨んでいたけど、プロ意識を強く持って戦いたい」と次のステージを見据えた。

スポーツ

×