サンウルブズSR除外「経済的条件のめない」

スポーツ報知
サンウルブズの選手

 スーパーラグビー(SR)の主催者は22日、日本チームのサンウルブズが2020年シーズンをもって除外されると発表した。発表を受けて日本ラグビー協会と、サンウルブズを運営するジャパンエスアールが都内で会見。日本ラグビー協会の坂本典幸専務理事は「継続について話し合ってきたが、経済的な3つの条件をのむことができないという結論に至った」と話した。別のリーグに参戦してのチーム存続などについては「日本代表強化に寄与する、というのが前提だった。寄与するなら残す」とした。16年からSRに参戦してきたサンウルブズは大きな岐路に立たされた。

 現在3地区15チーム制で行われているSRは、21年シーズンから14チーム総当たり制への移行を模索してきた。参入3季で通算6勝、地理的に遠いサンウルブズは20年で契約満了を迎えることもあり削減対象にあがっていた。18年夏から参戦継続の交渉をしてきたが、主催者サイドからは「とにかくパフォーマンスを上げろ、勝たないとダメだ」と言われるばかりで具体的な条件はなかなか出てこなかった。正式には数週間前、提示された条件が以下の3つ。

 ・14チーム制に移行した場合に拡大が見込まれる放送権料分を負担

 ・従来はSRが負担していた相手チームの日本への遠征費、滞在費を払うこと

 ・放送権料の分配はなし

 以前から放送権料は分配がなく収入に苦しんでいた上、新たに総額10億円超の負担を強いられることになる。「そういうお金を使って、そこ(SR)にいることが最大のパスウェイ(進路)ではない」(坂本専務理事)という判断を下した。主催者は声明文の中で「3月初旬の時点で日本ラグビー協会から、20年以降はサンウルブズに財政支援をしないと通達されていた」としているが、要求を受け入れられない、と通達したことを意味していると説明した。

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