上田桃子“イチロー魂”1差2位「勝負の厳しさを感じた」

スポーツ報知

◆女子プロゴルフツアー Tポイント×ENEOS第1日(22日、大阪・茨木国際GC)

 通算13勝の上田桃子(32)=かんぽ生命=が“イチロー魂”を胸に4バーディー、2ボギーの69で1打差2位と好発進した。マリナーズ・イチロー外野手(45)の考えを吸収するなど影響を受けており、前夜(21日)は現役最後の試合をテレビ観戦。「勝負の厳しさを感じた」と刺激を受け、17年10月のマスターズGCレディース以来の優勝を目指す。申ジエ(韓国)が68で単独首位。

 一瞬の集中力は、現役に幕を閉じた天才打者をほうふつとさせた。上田は7番、残り85ヤードからウェッジでの第2打を1メートルにつけ「イメージ通り」のバーディー。強風の中、全選手で唯一のパーオン率100%で69をマーク。1打差2位の好スタートを決め、「集中力、対応力、決断力。全てバランス良くできた」とうなずいた。

 「これだけ影響力のあるアスリートは他にいない」とイチローを敬愛する。米ツアーに挑戦した頃(08年)からメンタル本などで考えを吸収。準備の大切さやルーチンを参考にした。面識はないが、ヤンキース時代には守備位置のライトスタンドで試合観戦したこともある。「米国で結果を残すことの厳しさは想像以上」。13年まで米本土で勝てずに苦しんだ自らの経験を踏まえて語った。

 イチローの現役ラストを「WBC(09年)でも最後に打ったイチローさんが打てなかったことで、勝負の厳しさを感じた」と振り返った。週末に向けて「一つ一つ自分がやるべきことに集中しないといけない」。2季ぶりの優勝へ“イチロー魂”を胸に刻み、自らに言い聞かせた。(岩原 正幸)

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