拳四朗「北斗百裂拳」ラッシュで2度目の防衛成功「名前を覚えて下さーい!」

2017年12月31日7時0分  スポーツ報知
  • 4回TKO勝利で2度目の防衛に成功し、ガッツポーズの拳四朗(カメラ・堺 恒志)

 ◆プロボクシング ダブル世界戦 ▽WBC世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ 王者・拳四朗―同級11位・ヒルベルト・ペドロサ(30日、神奈川県・横浜文化体育館)

 WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(25)=BMB=が2度目の防衛に成功した。同級11位ヒルベルト・ペドロサ(25)=パナマ=に4回1分12秒でTKO勝ち。名前の由来となった漫画「北斗の拳」の主人公の必殺技「北斗百裂拳」さながらのラッシュをさく裂させ、世界戦初KO。自身初の地上波生中継でインパクトを残した。拳四朗の戦績は12勝(6KO)、ペドロサは18勝(8KO)4敗2分けとなった。

 待ちこがれた生中継を必殺技で締めた。拳四朗は4回に右フックでぐらつかせ、左ボディーから猛ラッシュ。さらに連打で2度目のダウンを奪い、TKO勝ちを決めた。「みなさん見てますかー!? 拳四朗でーす! 名前を覚えて下さーい!」。リング上で名前をアナウンスされると、テレビカメラにダブルピース。画面いっぱいにベビーフェースを映し、全国に存在感を示した。

 必殺技がさく裂した。アニメ主題歌「愛をとりもどせ!」でド派手に入場。試合後は十数発をたたき込んだラッシュについて「あれ、実は『北斗百裂拳』です!」と主人公になりきった。これまでは「まだ習得してない」と不発だった奥義だが「今しかねぇ~! これなら『北斗百裂拳』って言えると思った」と逃さず連打。2週間前の39度近い高熱も点滴で吹き飛ばし、4000人の視線を独り占めした。

 自身初の地上波生中継に燃えた。5月に王座を奪い、10月に初防衛しても、ツイッターなどSNS上でも騒がれず。「反響は全然ない。(名前を)知られるはずだったのに…。(テレビで)流れないのはきついっす。とにかく有名になりたい」。目立ちたがり屋が狙ったのが年末のV2戦。初防衛から約2か月と休養期間が短いが、父・永(ひさし)会長(53)は「チャンスを重要視した。初めての生放送ということで」と後押しした。

 V2達成から約30分後の取材途中に「どんだけ増えたか見たい」とスマホを確認。しかし、ツイッターとインスタグラムとも、フォロワーはわずか200増の約3000。「えー!? そんなもん? 甘くないなぁ。これからどんどん載せる」。SNSも“手数”が必要だと知った王者。V3戦は前王者・ガニガン・ロペス(36)=メキシコ=との再戦が有力だ。ボクシング界に現れた“リアル・ケンシロウ”の物語は続く。(浜田 洋平)

 【戦評】拳四朗が多彩な攻撃で圧倒。左に回りながら距離を取り、的確な左のリードパンチや、フェイントを交えたボディー打ちで主導権を握る。4回に最初のダウンを奪うと、さらに左ボディーブローや右の強打を浴びせて勝負を決めた。ペドロサは動きが直線的で対応力に乏しく、タフさもなかった。

 ◆拳 四朗(けん・しろう)本名・寺地拳四朗。1992年1月6日、京都・城陽市生まれ。25歳。名前の由来は漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウ。中学3年でボクシングを始め、奈良朱雀高を経て、関大4年時に国体ライトフライ級優勝。2014年8月プロデビュー。15年12月、日本同級、16年8月、東洋太平洋同級王座。17年5月、WBC世界同級王座奪取。身長164センチ右ボクサー。父は元日本ミドル級、元東洋太平洋ライトヘビー級王者の寺地永(ひさし)BMBジム会長。

 ◆北斗百裂拳(ほくとひゃくれつけん) 人気漫画「北斗の拳」の主人公・ケンシロウが使用する伝説の暗殺拳「北斗神拳」の奥義の一つ。相手の体に3秒間に50発という恐るべきスピードで両拳をたたき込む。数秒後に相手の体は爆発するようにはじけ飛び、死に至る。

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