“井上尚弥2世”高3アマ堤駿斗、大学生に圧勝「東京で金」

スポーツ報知
ボクシング。約35年ぶりに復活したアマ版の日本タイトル戦でバンタム級を制した堤駿斗

▽バンタム級 ○堤駿斗=習志野高=(判定)金子虎旦=日大=●

 ボクシングで2020年東京五輪代表の選考材料となる「山根杯争奪戦」の第1回大会が23日、宮崎市総合体育館で行われ、バンタム級(アマは52キロ超~56キロ)で、昨秋の全日本選手権王者・堤駿斗(はやと、18)=習志野=高が大学生相手に圧勝した。世界2階級王者・井上尚弥(24)=大橋=以来の高校生全日本王者は、東京五輪での金メダル獲得へ好スタートを切った。

 “井上尚弥2世”堤が初回から多彩なコンビネーションで、昨秋の全日本選手権でも破った2学年上の金子虎旦(こた、20)=日大=の顔面やボディーにクリーンヒットを連発した。終始圧倒し、ダウンこそ奪えなかったものの最終3回が終わった瞬間に勝利は明らか。「落ち着いて戦えた。初回に的確にポイントを取れて、ペースを握れた」と笑顔を見せたが、「できれば倒したかった。まだまだ攻撃の幅を広げないと」と反省も忘れなかった。

 世界2階級王者・井上以来となる高校生全日本王者は「井上さんはあこがれであり目標」と目を輝かせる。今春から東洋大進学。「まずは今年夏のアジア大会(ジャカルタ)を制して、2年後の東京五輪で金メダルを取りたい」ときっぱり。昨年、ジュニアのアジア王者となり、習志野高へ進む弟・麗斗さん(15)とも刺激し合う。井上がアマ時代に成し遂げられなかった五輪出場&メダル獲得へ、堤駿斗が突き進む。

 ◆山根杯争奪戦 東京五輪へ選手の意識向上のため日本連盟が開催。84年ロス五輪予選時以来の復活となった“アマ版日本王座”で、今回は昨秋の全日本選手権覇者に同連盟が選んだトップアマが挑んだ。アジア大会や全日本選手権と同じく五輪代表の選考材料となり、年数回の開催予定。大会名の由来は山根明・同連盟会長(78)。

 

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