山根明氏、関西連盟会長は“続投”…「再興する会」は除名、追放の方針

スポーツ報知
報道陣の質問には答えず、自宅近くの喫茶店を後にした山根明氏

 暴力団との交際などが問題視され、日本ボクシング連盟の会長と理事を辞任した山根明氏(78)が、8日に大阪市内で辞任表明した直後に、「全日本UJ(小中学生)ボクシング王座決定戦」(18日・大阪)の打ち合わせに参加していたことが11日、分かった。進退を表明していない関西連盟会長として、同大会に来場する可能性を関係者は警戒。山根氏による不正判定などを告発した「日本ボクシングを再興する会」は、日本連盟から除名してボクシング界から追放する方針だ。

 山根氏が仰天の行動に出ていた。8日に大阪弁護士会館で、「本当に申し訳ありませんでした」と辞任表明した直後だ。関係者の話を総合すると、その足でエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)へ向かい、18日に同所で行われる「全日本UJ―」の打ち合わせに参加していた。ある反山根派の関係者は、「日本連盟の会長と理事は辞めても、関西連盟トップとして居座る腹だ。許せない」と、黒い交際で日本連盟会長の座を追われたことを自覚していない行動に憤る。

 「再興する会」は、山根氏の日本連盟の普通会員としての在籍も許さず、ボクシング界からの追放を目指す。鶴木良夫代表(68)は「山根氏には全ての連盟から退会してもらう。日本連盟から除名されれば、奈良県連盟理事でも関西連盟会長でもいられない」と話し、山根氏の除名を決議する臨時総会を、「8月中には開催したい」とした。ただ、18日に迫った「全日本UJ―」で山根氏が関西連盟会長の立場で来場した場合、迅速に阻止できるかは微妙な状況だ。「来たら、会場がパニックになる」と、警戒する関係者もいる。

 山根氏はこの日、大阪市内の自宅前などで、報道陣に「今後、どうボクシングと関わるのか」などと質問されたが無言。人さし指を立てて唇にあて、“話せない”というジェスチャーをした。黒い交際を認めたにもかかわらず、いまだ辞任を表明していない関西連盟会長として、少年たちが多数いる試合会場に出入りする可能性がある。ボクシング界の健全化を目指す「再興する会」と、山根氏との闘いは続く。(田村 龍一)

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