35歳・八重樫ド根性!打撃戦でTKO勝ち

スポーツ報知
5回、向井(手前)を左ストレートで追い込む八重樫(カメラ・川口 浩)

◆プロボクシング ▽10回戦 ○八重樫東(7回2分55秒 TKO)向井寛史●(17日、後楽園ホール)

 元世界3階級王者の八重樫東(35)=大橋=が、国内初の4階級制覇へ一歩前進した。2度の世界挑戦経験がある向井寛史(32)=六島=とのノンタイトル10回戦は打撃戦の末、7回TKO勝ち。12年ロンドン五輪バンタム級銅メダルで、東洋太平洋フェザー級王者・清水聡(32)=大橋=は同級10位の河村真吾(28)=堺東ミツキ=を4回TKOで下し、3度目の防衛に成功。戦績は八重樫が27勝(15KO)6敗、清水は7戦全勝(7KO)。

 ド根性でピンチをチャンスに変えた。6回中盤、攻勢をかけられ、足元がおぼつかない八重樫は力を振り絞って右スイング。フックを浴びた向井は動きが止まり、形勢は逆転。7回も前進を続けて手足を休めず、最後はグロッギーの相手をレフェリーが抱きかかえた。

 35歳の“激闘王”は「年齢的にも引けない勝負だったし、向こうのメンタルが弱っているのが分かった」とサバイバルマッチを制した。スーパーフライ級世界ランカーの向井を下し、同級での世界ランク入りが濃厚に。ミニマム、ライトフライ、フライに続く国内初の世界4階級制覇へ、また一歩前進した。

 スーパーフライ級はまだ2戦目。激戦階級でもあるが「自信をつけてからやるのでは遅い」と早期挑戦を熱望した。リング上ではアマチュアボクシング界の騒動にも触れ「いろいろとゴタゴタしてますが、ボクサーはみんな一生懸命やってます」とアピール。健在ぶりを示した。

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