井上尚弥、金沢で“ガチンコ”スパーリング公開「恩返しのつもりで来た」

スポーツ報知
スパーリング後に記念撮影を行った(右から)大橋会長、井上、セルバニア、樫見会長

 カシミジム(金沢市)の興行「拳の嵐」が19日、金沢市・石川県産業展示場で行われ、WBA世界バンタム級王者で世界3階級制覇の井上尚弥(25)=大橋=が、WBA、WBO世界フェザー級3位でフィリピン出身のジェネシス・セルバニア(27)=カシミ=と3回の公開スパーリングを行った。

 超豪華な“ガチンコ”スパーに、会場がどよめいた。井上は初回から、超高速左ジャブを連打。世界屈指の左フックで、セルバニアのボディーをえぐった。セルバニアもディフェンス巧者の井上の顔面に右ストレートをヒット。世界レベルの攻防を披露した。

 世界戦前に何度もセルバニアをスパーリングパートナーに指名している井上は「毎回練習させてもらっているので恩返しのつもりで金沢に来た。今日は気持ちを込めてガチでやりました」と笑顔。金沢に来るのは初めてで「基本は肉が好きだが、昨夜は新鮮でおいしい魚を食べた」。10月にはトーナメントで階級最強を決める「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」初戦に挑む。「必ず優勝するので期待してください」と決意を述べた。

 昨年9月に米国でWBO世界フェザー級王座に挑戦して判定負けしたセルバニアは「グッドスパーだった。ナオヤは一番素晴らしい選手」と充実した表情。9月には米国で世界前哨戦に臨む予定。井上からも「次は必ず王座を取ってくれると信じている」とエールを送られ、「世界で1番になります!」と拳を握りしめた。(勝田 成紀)

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