井上尚弥、10・7横浜アリーナでWBSS初戦飾る

スポーツ報知
試合に向けガッツポーズで意気込んだ井上尚弥(カメラ・池内 雅彦)

◆プロボクシング 世界戦 ▽WBA世界バンタム級タイトルマッチ 王者・井上尚弥―同級4位・フアンカルロス・パヤノ(10月7日・横浜アリーナ)

 WBA世界バンタム級王者・井上尚弥が“世界基準”の試合で日本のKO記録を塗り替える。所属する大橋ジムが21日に都内で会見し、同級4位フアンカルロス・パヤノと対戦する初防衛戦を10月7日に神奈川・横浜アリーナで行うと発表。井上にとって国内では自己最大規模の会場。他団体王者らとトーナメント方式で争う「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」の初戦となり、WBSSスタイルの興行でKO勝利を狙う。

 WBSS優勝大本命の井上には“世界基準”の演出が用意される。最大収容1万6000人の横浜アリーナは、国内で自身最大の会場規模。「デカイってイメージ。日本のファンに(WBSSの)会場の雰囲気を味わって応援してもらえる」。WBSSによる演出のV1戦を心待ちにした。

 7月にロシアでの組み合わせ抽選会後、WBSSクルーザー級決勝を生観戦。「すごく独特な雰囲気。基本はシンプルで、ライトは青とか赤を使わない」。入場した選手は、リングのコーナー外側に設置された台に乗り、1分ほど紹介アナウンスを受けていたという。日本にないスタイルに「ショーですね。僕もプロとしてやる以上、演出も楽しみ。日本でできるのは本当にワクワクする」と、自身の名前が大観衆の前でコールされる情景を浮かべた。

 すでにWBSS関係者6人が横浜アリーナの視察を終え、どれだけ同じ演出や設備を実現できるか意見交換した。陣営の大橋秀行会長(53)によると、試合時はWBSSの演出担当などのスタッフが約150人来日する見通し。大橋ジムでは、2004年に川嶋勝重がジム初の世界王座を奪取して以来の同会場での世界戦開催で縁起もいい。準決勝は海外開催が濃厚だが「(日本開催が)日本のファンにインパクトを与えるのは間違いない。全部KOで勝つ。井上尚弥ならできる」と期待した。

 井上がKOで勝てば、世界戦で7試合連続&通算11度目となり、ともに日本歴代単独トップになる。「KOは毎回頭に入れている。簡単ではないけど、優勝したい」。日本人初参戦のWBSS。記録でも、記憶でも日本ボクシングの歴史を超越していく。(浜田 洋平)

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