井上拓真、兄・尚弥と4団体ベルト総取りへ「必ず一発で世界王者に」

スポーツ報知
ヤップに判定勝ちしリングでポーズする井上拓真(中)(左は兄の井上尚弥、右は父の井上真吾トレーナー)

◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)指名挑戦者決定戦12回戦 〇井上拓真(判定3―0)マーク・ジョン・ヤップ●(11日、東京・後楽園ホール)

 WBC世界バンタム級10位・井上拓真(22)=大橋=が世界挑戦権を手にした。同級3位マーク・ジョン・ヤップ(29)=六島=に3―0の判定勝ち。WBA同級王者で世界3階級制覇した兄・尚弥(25)は、3団体の王者が出場する「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」の優勝候補。来年にも日本初となる兄弟の4団体ベルト総取りを目指す。拓真の戦績は12勝(3KO)、ヤップは29勝(14KO)12敗。

 緑色の髪が鮮やかに光った。拓真は5回に左フックでダウンを奪う。長いリーチの相手に踏み込みづらそうに見せたが、カウンターで有効打を重ねた。「世界挑戦の切符が手に入ってよかった」。トランクスにもちりばめた緑色のWBCベルトを奪う権利を手にした。

 10月の同級王座決定戦は現1位と4位の選手が戦う。勝者は現2位と戦った後に拓真との指名試合へ。兄弟世界王者となれば国内では亀田3兄弟以来2組目。陣営の大橋秀行会長(53)は「タイミングとしてはWBSSの決勝と一緒かも。それが理想」と明かし、試合を見守った兄・尚弥は「僕が優勝しないと兄弟で4本にならない。2人であと4勝する」と、ベルト総取りを宣言した。

 拓真は2016年末の世界初挑戦を練習中の右拳負傷で直前に辞退。「必ず一発で世界王者になって、同じバンタム級で兄弟世界王者になりたい」と、夢を膨らませた。(浜田 洋平)

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