村田諒太、V2へチャンピオンカラーの「赤」で堂々のKO宣言

スポーツ報知
鋭い視線で鏡に映る自分のフォームを確認する村田(カメラ・堺 恒志)

 WBA世界ミドル級王者・村田諒太が、チャンピオンの威厳を見せつける。都内の所属ジムで14日、同級2位ロブ・ブラントとの2度目の防衛戦に向け、外国人パートナーとのスパーリングを公開。過去の試合は挑戦者カラーの青を基調としたスタイルが多かったが、次戦は王者カラーの赤になる可能性も浮上。試合決定までの交渉過程でリスペクトに欠けた姿勢を見せていた相手をKO勝ちで返り討ちにする。

 村田の目線は、KO勝ちに向いている。ブラント陣営は金銭面など不当な条件で交渉を持ちかけるなど、王者に敬意を欠く態度だったという。「何となく倒したい気持ちが芽生えている。『なめんなよ』って気持ち」。KOにとらわれると自分のファイトスタイルを崩す恐れがある。過去の試合前は明確なKO宣言はしなかった。だが、今回はあえて狙いにいく。

 4回のスパーリングを披露した。相手のパンチを強固なガードで受けつつ、打ち終わりにジャブで追撃する。「倒す気満々です。僕のジャブならダメージがたまる」とKO決着への本気度を言葉ににじませた。

 先週は発熱とせきでスパーリングを一時中断していた。久々の再開にも「動きも良かった。ディフェンスでも破られないガードができた。そこは合格点」と自己評価した。

 外見にもチャンピオンの“赤い風格”が表れた。これまで練習、試合ともにシューズは青だった。村田にとって青系統は、プロ2戦目に「いつまでも挑戦者の気持ちでいたい」という理由でシューズに使った色だ。母校・東洋大のスクールカラーも「鉄紺」と呼ばれる紺色。しかし、V2戦はスポンサーの意向などもあり、赤になる可能性が浮上。「僕ほど、こだわりのない人間はいない」と、最近の練習はチャンピオンカラーの赤いシューズを使っている。

 怒りを含んだ燃える思いを相手にぶつけるラスベガス決戦。「その気持ちがはやらないように。うまくコントロールしながらやりたい」。いつもの冷静さを保ちながら、挑戦者を追い込んでいく。(浜田 洋平)

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