リングネームが「麦茶」の子連れ狼ボクサーが、初の日本タイトル挑戦権獲得

スポーツ報知
決定戦で日本タイトルへの挑戦権を獲得した兄・麦茶(右)と、応援に駆けつけた弟・抹茶の中川兄弟

◇プロボクシング「チャンピオンカーニバル挑戦者決定戦」(12日、東京・後楽園ホール)

 6階級が行われ、スーパーバンタム級は、今年1月11日に改名した、同級1位の中川麦茶(29)=角海老宝石=が、同級2位・岡本ナオヤ(30)=東拳=に競り勝って、来春予定の「チャンピオンカーニバル」への出場権を獲得した。偶然のバッティングで岡本が左まぶたをカットし続行不能に。7回2分26秒、2―0の負傷判定で勝ち名乗りを得た。今年1月に離婚して長男・龍樹くん(たつき、6)を男手一つで育てる“子連れ狼ボクサー”の麦茶は「父親の頑張ってる姿を見せるのも教育。命を張って頑張ってる姿を見せたい」と意気込んだ。

 今年1月11日に日本バンタム級14位の弟・航(24)=角海老宝石=とともにリングネームを変更。弟は「抹茶」を、兄は「麦茶」と名乗り出した。改名の由来について、抹茶によると「元々、兄ちゃんは父違いの兄弟。名字が違ったので母の旧姓・中川で、いっそのこと統一しようと。兄ちゃんは子供の頃、かわいがられてなくて麦茶ばかり飲んでて、甘やかされてた僕は抹茶のお菓子ばかり食べてたので、こうなりました」。

 2012年にワタナベジムから角海老宝石に移籍してプロ30戦目で日本タイトルへの初挑戦切符をつかんだ。試合後には日本同級王者の和気慎吾(FRARE山上)がリングに上がり、祝福。「命張ってるのは自分も同じ。勝つのは俺。やったるぜ」と予告された。

 対戦した岡本にはドツキ合いの末に負傷判定で辛くも競り勝った。麦茶は「きょうは自分のスタイルじゃなかった。3回から足が止まってしまったのが反省。出入りのあるボクシングをして相手の嫌がることをやっていく」と意気込んだ。

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