和毅の2階級制覇にメキシコ人妻の内助の功

スポーツ報知
WBC世界Sバンタム級暫定王者となり、妻・シルセさんからキスを受ける亀田和毅

 ◆プロボクシング 世界戦▽WBC世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)暫定王座決定戦12回戦 ○亀田和毅(判定3―0)アビゲイル・メディナ●(12日、東京・後楽園ホール)

 亀田和毅の世界2階級制覇の陰に、4歳年上のメキシコ人妻、シルセさん(31)の内助の功があった。試合会場で夫の雄姿を見届け、試合後のリング上で祝福のキスも披露した。シルセ夫人は「彼の夢は私の夢。KO見たかったけど、和毅のボクシングは良かった」と流暢(りゅうちょう)な日本語で喜んだ。

 シルセ夫人も元アマチュアボクサーで、和毅とは15年10月に国際結婚。挙式もメキシコだった。浪速のボクシング一家、亀田家にはすぐに慣れたという。「みんなすごい優しい。パパ(和毅の父・史郎さん)は日本料理を教えてくれる。私も日本語とトモ(和毅)のために一生懸命、勉強した」とシルセ夫人。家庭での夫婦の言葉はスペイン語だが、この3年で日本語の会話はふつうにこなせるようになった。

 史郎氏も「この3年間は奥さんの支えやな。いままで俺やったけど、毎日、いっしょにおる奥さんの支えがあったからここまでこれた。それと亀田家の絆。そこやと思う」と話した。

 ブランクのあった3年間は「フィジカルトレーナー、栄養士も一緒に話し合って、何が一番必要か。みんなで力を合わせてきた」と和毅。シルセさんにも参加してもらった。

 今回はこれまでより1階級上のスーパーバンタム級。計量後も「嫁の手料理ですよ」と、3歳年上の姉さん女房が作る豚しゃぶなどで回復。筋力強化に励みながら、約6キロの減量を難なく落としきった。シルセ夫人も「日本料理が一番得意。パパとおばあちゃんから教えてもらったので。トモは魚がサーモン、鮭が一番好き。エネルギーを使う時はメキシコ料理かな」と笑った。「昔は食事も気にしてなかった。まあ(体重は)落ちるやろうって思っていた」と和毅。甘えは捨てたが、毎日3食作る妻との“甘い食生活”で鋼の肉体ができあがった。

 「すごく優しくてまじめ。いつも私のことを考えてくれて、家族が一番って言ってくれる」とシルセ夫人。将来的には2人が出会ったメキシコで「タイトルマッチをやって欲しい。メキシコ人、みんなみたいので」と熱望していた。

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