現役続行・村田諒太に4つの選択肢 Sミドル級転向、ブラントVSファルカン勝者と対戦…

スポーツ報知
現役続行を表明した村田諒太

 プロボクシングの前WBA世界ミドル級王者・村田諒太(32)=帝拳=が4日、都内で会見し、現役続行することを表明した。10月20日に米ラスベガスで行われた2度目の防衛戦で、指名挑戦者の同級3位ロブ・ブラント(28)=米国=に0―3の判定負け。プロ2敗目で王座陥落した直後は、ほぼ引退を決めていたが、ボクサー人生の集大成にはできないとして再起を決断した。日本人初の偉業を打ち立ててきた村田が、再び世界王者を目指して拳を振る。

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 村田がブラント戦で敗れた直後、プロモート契約を結ぶ米興行王手・トップランク社CEOのボブ・アラム氏(86)は、ブラントと再戦の可能性を明かしていた。「村田陣営が望めば」と前置きした上で「来年3月か、4月に東京で再戦をやってくれてもいい」と構想を説明。11月になってブラントも同社と契約し、再戦に向けた障壁は少なくなっていた。

 しかし、米紙の報道によると、ブラントは来年2月に地元のミネアポリスで初防衛戦を行い、同級5位エスキバ・ファルカン(28)=ブラジル=を迎えるという。2012年ロンドン五輪銀メダルのファルカンが勝てば、村田との対戦は五輪決勝の再現にもなり、話題性は高まるだろう。

 ブラントVSファルカンが実現すれば、村田はノンタイトル戦を挟む必要性も出てくるが、いずれにしても世界戦への道筋は見えつつある。WBAランキング7位、WBC6位、IBF7位にとどまる村田はミドル級(72・5キロ)が主戦場だが、この日の会見で「ブラントにも、階級にもこだわりはない。世界の流れを見て決めたい」と王者の入れ替わりが激しい世界情勢を見た上で、1つ上のスーパーミドル級(76・2キロ)への転向も視野に入れた。「世界戦ができないなら、普通の試合(ノンタイトル戦)を組めばいい。僕が言える立場にない」とこれまで通り、陣営の本田明彦会長(71)にマッチメイクを委ねる。

 ◆現在のスーパーミドル級王者 25勝(18KO)のWBAスーパー王者カラム・スミス(28)=英国=は、9月にトーナメント方式で争う「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」で優勝。WBA正規王者には、27勝(15KO)1敗のロッキー・フィールディング(31)=英国=がつける。WBO王者ヒルベルト・ラミレス(27)=メキシコ=も38勝(25KO)で無敗を維持。IBF王者ホセ・ウスカテギ(27)=ベネズエラ=は28勝(23KO)2敗と強打の持ち主。WBCは空位。

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