中谷正義、東洋太平洋ライト級王座V11。来年こそ世界初挑戦へ

スポーツ報知
東洋太平洋ライト級王座11度目の防衛に成功した中谷正義。来年の世界初挑戦を見すえる

◇プロボクシング▽東洋太平洋ライト級(61・2キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇中谷正義(TKO4回1分43秒)ハリケーン風太●(9日・エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 東洋太平洋ライト級タイトル戦が行われ、王者・中谷正義(29)=井岡=が4回TKOで、同級5位・ハリケーン風太(31)=カシミ=を下して11度目の防衛に成功した。陣営は来年の世界初挑戦を見すえる。通算成績は中谷が18勝(12KO)、風太が25勝(15KO)8敗1分け。

 中谷は、初回から突っ掛けてきた風太に対し、動じることなく次々と左ジャブ、右ストレートをヒットさせた。王者のパンチで挑戦者は両目まぶたをカット。出血がひどくなった4回途中、レフェリーが試合を止めた。中谷は控え室で「冷静に落ち着いて戦えた」と笑顔。プロ無敗でV11を決めたが「防衛回数は気にしていない」と、もはや東洋レベルは眼中にない。

 現在、ライト級の世界ランキングはIBFが5位、WBCが8位、WBOが12位と、次戦が世界戦でもおかしくない。「外国人はきょうの相手みたいに、いきなり出てくる選手が多い。いい経験になった」と意識は常に世界のリング。世界初挑戦について、陣営の井岡一法会長(51)は「あとはタイミング」と来年中の実現を見すえる。

 来年3月に30歳となる中谷だが「内山(高志)さんも王者になったのは遅かった。流れに任せる」と、30歳でWBA世界スーパーフェザー級王者になって36歳まで11度防衛した先輩ボクサーを例に出し、30代の王者ロードを思い描く。アジアから世界へ。「負けたら引退」と覚悟を決める中谷が来年、勝負の年を迎える。

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