日本ボクシング連盟、山根明前会長を除名処分 いまだにどう喝続く

スポーツ報知
山根明・前会長

 日本ボクシング連盟は15日、都内で理事会を開き、助成金の不正流用などの責任を取って8月に辞任した山根明前会長(79)、明氏の長男の山根昌守元理事、内海祥子元常務理事を除名処分、吉森照夫元専務理事を資格停止処分とする方針を固めた。

 16日の総会で処分内容を提案し、山根氏らに弁明の機会を与えた上で、2019年2月10日の総会で確定する。連盟の定款で最も重い除名処分を受けると、都道府県連盟を含め一切の役職に就けなくなる。日本連盟の菊池浩吉副会長は「まだ(山根前会長と昌守氏からの)どう喝は続いている」と衝撃の事実を告白した。

 【電話で】山根氏は複数人の理事に電話し強い口調で、いまだにどう喝を行っている。昌守氏は以前、会長を務めていた奈良県連盟に電話し「勝手なことするなよ」などと脅すような発言をしている。

 【車を巡っても】山根氏が以前、日本連盟用に購入した高級車を処分しようとすると「(処分するときは)俺の許可がないと」「お前らに乗せるつもりはない」「車は売れ」と圧力をかけた。日本連盟の事務局員から車の鍵を取り上げるなどの行為も行っていた。

 これらの言動は「割と最近の話ですよ」と菊池副会長。他にも複数人から同様の行為の報告を受けており「いろんな方が不安に思っているのは事実。除名処分にして、ボクシング界に戻れない立場にしないといけない」と、新体制における不安要素を急いで取り除きたい意向だ。過去の反社会勢力との交際を認めるなどして辞任した山根氏だが、反省の色を見せるどころか開き直りすら感じさせる。

 ◆山根前会長を巡る不正問題 7月27日に「日本ボクシングを再興する会」が山根前会長の不正を指摘する告発状をスポーツ庁などに提出。日本スポーツ振興センターからの助成金不正流用、山根会長が奈良県選手をひいきしたとされる審判員の不正判定疑惑などを指摘した。山根前会長はテレビ番組などで行為を否定し続けてきたが、8月8日に辞任した。

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