井上尚弥、3団体統一王者目指す 御嶽海と減量で“共闘”も…報知プロスポーツ大賞

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スポットライトを浴びて登場する井上尚

 43回目を迎えた報知新聞社制定「2018報知プロスポーツ大賞」の表彰式が26日、東京ドームホテル(東京都文京区)で行われた。

 ボクシングで5月に世界3階級制覇を達成し、10月にわずか70秒の衝撃的なKO勝利を挙げたWBA世界バンタム級王者・井上尚弥(25)=大橋=が、初受賞した。7月の大相撲・名古屋場所で初優勝した小結・御嶽海(26)=出羽海=、男子ゴルフで賞金王に輝いた今平周吾(26)=フリー=らと談笑して交流。2019年の目標に「統一王者」を掲げ、真の最強を目指すことを誓った。

 井上は、自信と決意を込めて来年の目標を語った。「(ボクシング界は)団体が増えて、誰が一番強いんだという状況。そこを証明していかないといけない。最強を目指したい」。トーナメント方式で争う「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」に出場中。来年はIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(26)=プエルトリコ=との準決勝を戦い、優勝すれば日本人初の3団体統一王者だ。

 控室では、御嶽海らと写真撮影。握手を交わし「あの距離で力士の方と会うのは初めて。迫力がある。手も分厚い」と驚いた。身長180センチ、体重170キロでバンタム級(53・5キロ)の3倍以上。「自分たちがこの体重で殴っても普通の人と(威力が)違う。あの体なら、相当ですよね」とパンチ力を想像した。

 表彰式の合間も、他の一流選手たちから減量など体づくりに関する“取材”が殺到。約1か月で9キロ落とすと説明し、過酷さに驚かれた。ベスト体重より10キロ重いという御嶽海から質問攻め。「食事制限してるんですか? 僕はなかなか落ちないんですよ。一緒に減量しましょう」と冗談交じりに言われ「一人でやると心が折れるのでやりましょう」と返答した。つかの間の交流を楽しんだようだ。

 弟・拓真が30日に世界初挑戦でWBC同級暫定王座決定戦(報知新聞社後援)に臨む。この日で23歳になった弟が勝てば、井上は高級時計を贈る予定。「自分の試合より緊張する。(初挑戦で)いってほしい」。日本人2組目の兄弟世界王者、日本初となる兄弟での4団体統一へ。2019年は井上家の時代にする。(浜田 洋平)

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