伊藤雅雪「ヒーローになって締めたいと思った」国内初メインカードのプライドでKO初防衛

スポーツ報知
7回TKO勝利で初防衛成功の伊藤雅雪はベルトを掲げて笑顔

◆報知新聞社後援 プロボクシング・トリプル世界戦 ▽WBO世界スーパーフェザー級(58・9キロ)タイトルマッチ12回戦 ○王者・伊藤雅雪(7回 TKO)同級1位エフゲニー・シュプラコフ●(30日、東京・大田区総合体育館)

 WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪(27)=伴流=が初防衛に成功した。指名挑戦者の同級1位エフゲニー・チュプラコフ(28)=ロシア=に7回TKO勝ち。7月に日本人37年ぶりとなる米国での王座奪取に成功した新星が、自身初となる国内開催の世界戦でメインイベントの大役を果たした。伊藤の戦績は25勝(13KO)1敗1分け、チュプラコフは20勝(10KO)1敗。

 反省が口をついて出た。伊藤は相手に接近戦に持ち込まれたことに「まだまだだな、と思った。セコンドの指示に救われた。(試合の)コントロールはできたけど、付き合わなくても良いところに付き合ってしまった」と苦笑いを浮かべた。

 無名のボクサーから7月に米国で37年ぶり日本人世界王者となり、年末リングのメインを任された。登場テーマには、スーパーマンのテーマ。「年末の素晴らしい舞台で、ヒーローになって締めたいと思った。スーパーマンはぴったり」。7回で相手を撃沈し「メインだったので、KOという形が求められる。できてよかった」と胸を張った。

 プロ10年目の節目となる来年。米国本格進出も現実味を帯びる。「今まで素晴らしいチャンピオンをたくさん見てきた。唯一無二というか、僕にしかできないことを成し遂げたい。ビッグマッチをやって、泥臭くてもその中で勝ち切れたら。何回防衛とかは考えていなくて、伊藤、よくやったと言われる試合をやることにこだわっている」と言い切る。

 国内で初防衛に成功。31日には、勝者だけが開く一夜明け会見に臨む。前回は米国での王座奪取だったため、今回が初体験。「あれか! あぐらをかいて、(自分が載っている)新聞を広げるやつですよね? テンション上がりますね!」と胸を躍らせていた。

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