田中恒成VS田口良一、午後4時から全国生中継に田中「ブレイクしたい」

スポーツ報知
ポーズをとる田中恒成(左)と田口良一

 プロボクシングの畑中ジムが10日、名古屋市内で会見し、所属する世界3階級王者のWBO世界フライ級王者・田中恒成(23)が3月16日に「岐阜メモリアルセンター で愛ドーム」で元WBA・IBF世界ライトフライ級統一王者・田口良一(32)=ワタナベ=と初防衛戦を行うと発表した。世界3階級王者と元統一王者の日本人対決は初めて。田中は「全国放送だし、簡単な言葉で言うと、ブレイクしたい」と今年の目標を掲げた。田中の戦績は12勝(7KO)、田口は27勝(12KO)3敗2分け。

 試合はTBS系列で午後4時から全国生中継。田中にとっては2017年9月以来、自身2度目の全国ネットだ。「2015年に世界挑戦した時は、ボクシングが当たり前のように全国でゴールデン(タイム)だった。当時は何も知らなかったけど、そういうものだと思っていた。3、4年くらいは(ローカル放送で)悔しい思いをしてきたし、そこ(全国放送)を目指すのは本質ではないけど、モチベーションの一つ。有名になりたい、お金持ちになりたいというのはある。そこに執着するのはどうかと思うけど」と持論を明かした。

 初防衛戦は相手を選択できる中で元統一王者の田口を選んだ。9月に判定勝ちで退けた前王者・木村翔(30)=青木=に続く実力者。「すごく強い印象があった。プロでやりたかった。一番戦いたい相手」。プロ転向前の13年8月に、田口が日本ライトフライ級王座の初防衛戦で井上尚弥(大橋)に判定負けした試合を生観戦した時から熱望してきた。

 両陣営はライトフライ級で田中がWBO王者、田口がWBA王者だった2017年に対戦を計画したが、田中が同9月の試合で両目眼窩(か)底を骨折して白紙に。都内のワタナベジムまで謝罪に行った経緯がある。「ファンが見たいカードと俺のやりたいカードは同じことが多い。めちゃくちゃ楽しみ。間違いなく強い相手。戦いたい気持ちは今も変わらない」

 木村戦の激闘で前歯がぐらつき、試合1か月後に抜け落ちた。空気が抜けるような状態で滑舌が悪く「さしすせそは無理です」と苦笑いするが、田口戦までには整う予定。「勝つだけじゃなく、もちろん倒しにいく。防衛を重ねて、年末か再来年には4階級(制覇)を視野に入れている」と飛躍を誓った。

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