「はじめの一歩」の作者・森川ジョージ氏のジムから日本王者! 「大したもん」

スポーツ報知
日本スーパーバンタム級新王者となった田村亮一

◇プロボクシング▽日本スーパーバンタム級(55・3キロ以下)王座決定戦10回戦 同級2位・田村亮一(判定3―0)同級1位・中川麦茶(12日、東京・後楽園ホール)

 日本スーパーバンタム級2位・田村亮一(31)=JBスポーツ=が、2度目のタイトル挑戦で新王者に輝いた。同級1位・中川麦茶(30)=角海老宝石=に3―0の判定勝ち。17年7月に元王者・久我勇作(28)=ワタナベ=に判定負けして以来の挑戦で、日本王者の夢をかなえて涙を流した。田村の戦績は12勝(6KO)3敗1分け、中川は24勝(14KO)6敗1分け。

 何度パンチを被弾しても突進した。序盤から左ボディー、フックを浴びせてペースを握る展開。テクニカルな相手をロープに詰め、強烈なワンツーを打ち込み続けた。打たれても積極的に前に出るため、ジム内で「ゾンビ」と呼ばれる33歳は「来ると分かっているパンチは効かない。一発も効いてない」とケロリ。「ここにベルトがあるのがビックリ」と喜んだ。

 17年5月に古口ジムから移籍。同7月、久我に判定負けして以来のタイトル挑戦だった。リング上で涙を拭い「JBスポーツで王者になれてうれしい。このジムのやり方でやってきたのでチャンピオンを取れた。移籍してきた手土産。遅くなったけど」とベルトを握りしめた。同ジムでは、19年ぶりのタイトル獲得となった。

 ジム会長は、ボクシング漫画「はじめの一歩」の作者でもある森川ジョージ氏(52)。「打たれても、打たれても頑張る。大したもん。練習の仕方がわかっている」とたたえた。新王者は「一歩を読んでいた頃を思うと、夢みたいでうれしい。森川さんとこうして話しているなんて。現実になってよかった」と笑顔を見せた。

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