和気慎吾、バンテージに光る「WBC」の文字 亀田和毅、バルガスを示唆

スポーツ報知
6回TKO勝ちした和気慎吾は観客席へ向かって笑顔でバンザイ

◆報知新聞社後援◇プロボクシング・ダイナミックグローブ▽スーパーバンタム級10回戦 和気慎吾〇―●中嶋孝文(19日、東京・後楽園ホール)

 前日本スーパーバンタム級王者・和気慎吾(31)=FLARE山上=が、リベンジに成功した。元日本同級王者・中嶋孝文(34)=竹原慎二&畑山隆則=に6回2分20秒でTKO勝ち。2012年5月に敗れた相手に雪辱を果たした。WBCとIBFで同級4位に入る中、16年7月以来2度目の世界挑戦を目指す。和気の戦績は26勝(18KO)5敗2分け、中嶋は29勝(13KO)12敗1分け。

 和気が成長を示した。序盤から打撃戦を繰り広げながらも、2回に左アッパーを当てるなど的確さでリード。徐々にダメージを与え、6回に左アッパーでダウンを奪った。再開直後にラッシュを浴びせ、左ストレートで尻もちをつかせてTKO勝ちだ。

 「すごいやりづらい相手。1ラウンドも油断できなかった。今回は勝ち方が大事だと思っていた。たくさんの応援に感謝しています。応援があったから自信につながった。やっている最中は、判定まで行くんじゃないかと思っていたけど、KOで勝てて自信を持って『世界』と言える」。

 12年5月の対戦時は、中嶋が日本バンタム級2位。ランク外だった和気は、接戦で迎えた最終回にダウンを奪われて判定負けした。「あの試合で勝負強さを学んだ」と振り返る。「リベンジして過去に区切りをつけた。中嶋選手には試合を受けてくれて感謝している。気持ちがスッキリした」と言葉を並べた。

 この日はWBCのロゴが入ったバンテージを使用した。「何かを示唆しているのか」との問いに「めちゃめちゃ意味がある」と応えた直後に「いや、ただのかっこつけです」と笑って煙に巻いた。WBC正規王者・バルガス(メキシコ)と暫定王者・亀田和毅(協栄)を標的にしていることを示唆し「まあ、欲を言えばやりたいですね」と話した。

 世界戦線に復帰するため、昨年7月に久我勇作(ワタナベ)から奪った日本王座を11月に返上。「もう今は、確実に世界しか見えていない。年内に必ず世界王者になる」。諦めきれない夢を追いかける。

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