減量食から生まれた人気のローストビーフ…八重樫東プロデュースの店「カフェ&ダイニングバー COUNT8」

2019年3月14日7時0分  スポーツ報知
  • 元和食料理人の尾崎店長(左)に全幅の信頼を寄せる八重樫

 プロボクシングの3階級で世界王座を獲得した八重樫東(36)=大橋=がプロデュースする「カフェ&ダイニングバー COUNT8(カウントエイト)」にお邪魔した。相鉄線・瀬谷駅南口を出てすぐのお店は、カウンター6席を含め30人が座れる広さ。入ってすぐ右手のガラスケースには獲得したWBAミニマム級、WBCフライ級、IBFライトフライ級の世界チャンピオンベルトが飾られている。壁にはこれまでの激闘の軌跡を示す写真がズラリ。ボクシングファンなら、たまらない空間だ。

 2017年4月にオープンした。「人が楽しく集まれるような場所がいい」と、カフェバーという形態を選んだが、大人だけではなく、子供など家族や仲間で楽しいひとときを過ごしてもらいたいという思いは開店当初から変わらない。店名は、八重樫の「八」にちなんでいるが、「カウント8なら、まだ立ち上がれる。『明日も頑張れる』とか、ウチの店に来て、さらに元気になってもらおうという思いも込められています」。

 毎週水曜日はレディースデー。8のつく日(8日、18日、28日)や雨の日限定でのサービスも考案。店内には無料Wi―Fiが飛び、喫煙室も完備し、携帯やPCなどの充電器貸し出しサービスや、トイレにはおむつ換えのスペースも備えている。

 何より料理メニューにはうれしいこだわりがある。お酒のつまみの一品料理はもちろん、しっかり食べたいお客さんのニーズにも応えるほか、デザート類も豊富。マフィンやフレンチトーストのパンは全粒粉を使って店で焼く。テイクアウトもできる。「お子さんたちには、ピザなどが人気です。店長は元々、和食の料理人で、魚料理もおいしいですよ」。尾崎一哉店長(33)が和食料理人だったこともあり、「刺身三種盛り」(980円)「海鮮丼」(880円)などもラインアップされている。「〆のラーメン」「〆の蕎麦」(ともに780円)は「鯛(たい)でだしをとっています。サッパリとしていて、お酒を飲んだ後の締めにはオススメです」と尾崎店長。人気の揚げもち明太(450円)をいただいたが、パリパリののりに巻かれた餅と明太子の絶妙なバランスが舌の上でとろけた。

 人気のローストビーフ(1280円=いずれも税別)は、八重樫オリジナルレシピを基にして考案された。「減量中のメニューは自分で作るんですが、ローストビーフはそういう時のメニューでした。肉は赤みだけ。和牛はさし(脂身)が多いのでほとんど食べません」。塩だれとタマネギベースのたれと2種類のオリジナルソースでいただく。「ローストビーフを頼まれる方は多いですね。お酒にも合いますし、お子さんにも人気。塩だれにはスパイスを効かせています」。尾崎店長は料理にひと工夫もふた工夫も凝らしている。

 飲食店経営の難しさを指摘されることもあったが、経営者の“先輩”でもある師匠の大橋秀行会長(54)からの「自分自身の経験が大事。自分がやってみて初めて分かることもある」という助言を忘れず、「色んな失敗をして学ぶこともある」と前向きな姿勢で経営に携わる。八重樫は現役ボクサーとあって、常時、お店にいることはないが、「時間の空いた時には顔を出します。お客様とお酒を飲んだり、ご飯を食べたりするのは、いい気分転換になりますね」とお客さんや仲間の顔を浮かべて、うれしそうに笑う。「ここに来たことで、ボクシングでも応援してくださるようになった方もおられます。この店がなかったら出会えなかった人。ありがたいなあと思う」

 東日本大震災発生から8年。「2011年10月に初めて世界チャンピオンになりました。北上市出身で、岩手県では世界チャンピオン第1号なんです。震災の年に初めてチャンピオンベルトを巻いた。意味があるのかなと思います」。八重樫は4月8日、東京・後楽園ホールで、タイ・スーパーフライ級8位のサハパップ・ブノップ(タイ)との10回戦に臨む。日本人初の4階級制覇に向けての世界前哨戦。地元に元気を届けるためにも、平成最後の試合で弾みをつけて、新元号になって4階級目の世界ベルトを腰に巻く。(谷口 隆俊)

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