東京五輪、前半柔道、後半レスリングで毎日がメダル祭りに…IOC日程承認

スポーツ報知
伊調馨

 24日に開幕2年前を迎える2020年東京五輪の大会組織委員会は18日、スイスのローザンヌで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で競技日程の大枠を提案し、承認された。日本のメダルが期待される柔道とレスリングが大会前半と後半に振り分けられた。招致段階ではともに大会前半だったが、レスリングを後半に移動。2週にわたる連日のメダルラッシュが可能となった。開会式に先立ち7月22日午前10時に福島で行われるソフトボールで競技がスタートする。

 史上最多33競技、339種目が行われる20年東京五輪の競技日程の大枠が固まった。日本の人気、有力競技がなるべく重複しないようバランスを考慮。前半の柔道(7月25日~8月1日)と重なっていたレスリングは招致段階の計画から変更され、2日から8日の後半に移動となった。日本が最多「41」を獲得した16年リオ五輪でのメダル数は柔道12、レスリング7。半分近くを占めた2つのお家芸が、連日のメダルラッシュを生む。

 24日の開会式に先立ち、22日に福島県営あづま球場で行われるソフトボールの日本戦で競技が始まることも決まった。聖火リレーが福島県からスタートすることが12日に発表されたばかり。東日本大震災で被災した福島県を出発点とすることで、「復興五輪」の意義を世界に強く発信する。

 放送権者や競技団体の要望もあり「メダルマッチをできるだけ多くの人に見てもらう」(室伏広治スポーツディレクター)として、有望競技の卓球とバドミントンはできるだけ決勝が重ならないよう調整された。初採用のスポーツクライミングは8月6、7日に決勝、空手は同6~8日に実施。終盤を盛り上げる。体操男子で日本が2連覇に挑む団体総合は、過去の大会にならえば序盤戦の7月27日となる。

 競技時間は東京の厳しい暑さを考慮した。人気のマラソンは8月2日の女子、最終日の同9日に行われる男子とも午前7時スタートに早めた。6時開始の男子50キロ競歩や、7時に始まるゴルフ、8時からのトライアスロンも選手や観客に配慮し、招致段階の計画から開始時刻を前倒しした。馬術は馬の負担を減らすため、主に夕方から夜に実施する。

 招致段階で最も終了が遅い競技は午前0時30分だったが、観客が最終電車を逃さないよう午後11時30分に早めるなど数競技で前倒しした。朝の通勤ラッシュにぶつからないよう調整した競技もある。男女のバランスも意識。バスケ、ラグビー、バレーは決勝の順番を従来の女子、男子から男子、女子に変更した。

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