水球女子、15点再出発!合宿打ち切り問題乗り越え圧勝

スポーツ報知
本宮監督(右から2人目)の指示に耳を傾ける水球女子代表

◆アジア大会2018 ▽水球・女子リーグ戦 日本15―4インドネシア(16日・ジャカルタ)

 サッカー男子1次リーグD組の第2戦で、U―21日本代表はU―23パキスタンを4―0で破り、16チームによる決勝トーナメント進出を決めた。FW岩崎悠人(20)=京都=が2得点を決めるなど、昨年12月に森保一監督(49)が東京五輪代表監督に就任後、最多タイの4得点。女子のなでしこジャパンは1次リーグC組の初戦でタイに2―0で快勝した。7月に合宿打ち切り問題などが起きた水球女子日本代表は地元インドネシアに15―4で大勝し、再出発の白星を飾った。

 日本が15点の大勝で第一歩を踏み出した。本宮万記弘監督(49)は「正直、硬さがあった。初戦はどんな試合でも難しい展開になる」と、苦笑と安堵(あんど)の交じった表情で振り返った。

 7月には代表合宿の打ち切り問題があった。練習試合でのトラブルや、SNS上で男子代表の大本洋嗣監督(51)が戦術やラフプレーを批判したことで、選手たちは「自分たちが信じてやってきたことを否定された」とショックを受けた。大本監督は日本水連からけん責処分され、チームもアジア大会に参加したが、不本意な形での注目もまた、心に傷をつくった。

 鈴木主将ら代表選手のうち6人を秀明大の選手が占めているが、かつて女子代表を指揮した秀明大の加藤英雄監督は、こう言って励ました。「お前たちは水球女子のパイオニア。だから試練も乗り越えていかないといけない」。鈴木が2得点、守りの要でもある坂上(さかのうえ)が最多4得点で引っ張った。チームが目指すのは東京五輪での表彰台。開催国枠はあるものの出場は未確定で、水連は枠の使用に関して国際大会での実績を求める考えだ。

 17日は世界ランク12位の強敵・中国との大一番。6チームで争うリーグ戦で2位以上なら来年の世界選手権の出場権を得られる。同14位の日本は、本来の人もボールも動かす水球を見せられるかがカギだ。本宮監督は「明日が全て。金を取ることだけを考えている」と誓った。(太田 倫)

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